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『プリンセスコネクト! Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG 05』インタビュー

『プリンセスコネクト!Re:Dive』楽曲はなぜ充実? サウンドプロデューサー本田晃弘に聞く

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「徹底してユーザーが求めているものを作る」

ーーあれ? では、田中先生の書いたテーマ曲ありきでBGMの方向性が定まったんですか?

本田:そうです。「Lost Princess」がメインテーマとしてあるなかで、急にEDMやハリウッドサントラのような音楽が流れても違和感があると思いますので。

ーーたしかにTVCMでもお馴染みの「Lost Princess」は、一度聴いただけで耳に残るメロディが田中先生らしい、『プリコネR』を象徴するような楽曲になっています。こちらの楽曲はどういった経緯で生まれたのですか?

本田:この曲は、弊社プロデューサーの木村(唯人)が「ぜひ田中先生にテーマ曲をお願いしたい」と指名でオーダーがありまして、壮大感があって王道ファンタジーに相応しい楽曲とお願いして作っていただきました。実は『プリコネR』のプロジェクトは3年ほど前から動いていまして、田中先生に楽曲を書いていただいたのもずいぶん前になるので「あの曲のゲームはいつ出るの?」という感じだったと思います(笑)。

ーー田中先生とのやり取りで印象的だったことはありますか?

本田:一旦デモが完成した後だったのですが、田中先生から自主的に「もっと良いのが出来たから変更したい」というお話をいただいたんです。最初に納品いただいたバージョンは転調が少なく、普通にA、B、Cと展開していく楽曲だったので、今のものとは全然違っていたんですよ。それと作詞については、田中先生から「しほりさんにお願いしたい」とご提案いただきました。歌詞を先に書いてもらった後にメロディを作ると譜割りも変化して、普段の自分とは違う新しいメロディが出来るらしいんです。

ーー情熱的でチャレンジ精神の旺盛な田中先生らしいエピソードですね。

本田:「Lost Princess」の歌入れのレコーディングでも、田中先生はブースの中まで入って熱血指導されてました。ご自身で歌いながら、ブレスとか細かいところまで指導されるんです。田中先生はデモ音源の段階では自分で歌われるんですけど、女性声優が歌うキーは高いので、終始裏声で歌われていてビックリしました(笑)。

ーー『プリコネR』には「Lost Princess」以外にも、声優さんによるキャラクターソングが多数制作されていて、ゲーム内イベントのエンディングテーマなどで使われてるほか、CDでシリーズ展開もされています。

本田:キャラソン制作の流れについては、ゲーム内で毎月行われるイベントのスケジュールをもとに、まず社内で歌唱キャラクターを選定したうえで曲のイメージを固めまして、それを日本コロムビアさん側に発注して、1曲ずつコンペにかけて制作しています。それに対して弊社からもフィードバックしながら作り込んでいく流れですね。僕はキャラソンについては全然タッチしていなくて、たまにマスタリングの様子を見に行くぐらいなんですが。

ーーどの曲も各キャラクターやイベントの内容に寄り添ったものになっていますが、キャラソンを制作される際に特に注力していることはありますか?

本田:キャラクターやギルド内の関係性を意識して制作しているそうです。たとえばマホ(CV:内田真礼)とカオリ(CV:高森奈津美)の曲(「Peaceful*ちゃんぷるー」)は沖縄の方言を意識して制作したので、曲にも沖縄音階が入っていたり、レコーディング中にも内田さんと高森さんから方言の言い回しや歌い方を話し合いながら一緒に作っていったみたいですね。

ーーイベントのエンディングテーマには必ずアニメーションも付いていますし、“アニメRPG”らしい充実ぶりですね。

本田:イベントについては、音楽面でもイベントごとに必ず専用の歌を用意していまして、その歌をモチーフに、インストバージョンも制作しています。メニュー画面用のアレンジと日常用のアレンジ、しっとり泣かせるアレンジの3曲を毎回作り直して録ってるんですよ。普通なら予算の面で難しいことだと思うんですけど、制作チームが「毎月変えたい」ということで、むしろ作る方が被らないようにネタに悩むぐらいで(笑)。

ーー効率よりも「いかにコンテンツを充実させて、ユーザーに楽しんでもらうか」という目線で制作しているというか。

本田:「作家さんが作りたい曲」が「ユーザーが求めている曲」であれば大成功なのですが、昔のプロジェクトではそうでないことがよくあって、実はチーム側としてはイメージにそぐわないけどそのまま仕方なく進めてしまうということがよくあったんです。でも、弊社では全員がユーザーの方向を向いているので、徹底してユーザーが求めているものを作るところは特徴的だと思います。それは僕の部下にも常日頃から伝えていて、「君たちの奇抜なオリジナル曲は有名になってからどんどん作ればいいから、まずはお客さんが聴きたいと思うものを作って」と言ってます(笑)。

ーー最後に、音楽監督として今後『プリコネR』でチャレンジしてみたいことはありますか?

本田:やっぱり歌ものを作ってみたいですね。担当からも「いつかは必ず作って欲しい。あきらめないぞ(謎)」と言われてるんですよ。『ウマ娘』ではすでにいくつか曲を書いてるので、『プリコネR』でもいつかは書けたらと思って。

ーー本田さんが作詞作曲した『ウマ娘』のテーマソング「うまぴょい伝説」は、作品の魅力を象徴するような1曲でした。

本田:ありがとうございます。あの曲はワインを2本開けながら作った曲なんですよ(笑)。もともとは「電波ソング」というオーダーだったんですけど、僕は電波ソングがどんなものなのかよくわかっていなかったので、1000曲ぐらいc聴いて勉強しまして。それでも「電波具合が足りない」と言われたので、「ならワインを開けるしかない」ということで、自宅で飲みながら作らせていただきました。

ーーあの曲の高揚感はハンパないですからね。

本田:相当酔っ払ってたのでアガる曲になったんだと思います。僕もワインを瓶で飲み、パンツ一枚で振り付けを踊りながら作ってましたから(笑)。誰かがその様子を見てたら絶対ドン引きしてたと思います(笑)。

ーーすごい制作エピソードですね(笑)。『プリコネR』ではどんな曲を書いてみたいですか?

本田:せっかく60人ぐらいキャラクターがいて、いろんな役者さんが参加していらっしゃるので、全員で歌う曲を作ってみたいですね。

(取材・文=北野 創/写真=伊藤惇)

■リリース情報
『プリンセスコネクト! Re:Dive PRICONNE CHARACTER SONG 05』
発売中
価格:1,200円(+税)

<収録曲>
Tr.01「プリンセスコネクト!Re:Dive」挿入歌
リトルアドベンチャー
作詞:Mitsu 
作曲・編曲:池田健人
歌:ミミ、ミソギ、キョウカ
Tr.02「プリンセスコネクト!Re:Dive」挿入歌
アマノジャクHEART
作詞:磯谷佳江
作曲:内海孝彰(TRYTONELABO)
歌:ツムギ(CV:木戸衣吹)
Tr.03オリジナルドラマ「パジャマパーティーとお姉ちゃんなミミ」
出演:ミミ(CV:日高里菜)、ミソギ(CV:諸星すみれ)、キョウカ(CV:小倉唯)Tr.04リトルアドベンチャー オリジナルカラオケTr.05アマノジャクHEART オリジナルカラオケ
Starring by:ミミ(CV:日高里菜)、ミソギ(CV:諸星すみれ)、キョウカ(CV:小倉唯)、ツムギ(木戸衣吹)

(c)Cygames, Inc. 

■関連リンク
『プリンセスコネクト!Re:Dive』オフィシャルサイト
『プリンセスコネクト!Re:Dive』レーベル特設サイト
『プリンセスコネクト!Re:Dive』オフィシャルTwitter

      

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