ゲーム実況者わくわくバンドが考える、“ゲーム実況”と“バンド活動”の共通点

わくバン語る“ゲーム実況”と“バンド活動”

 ゲーム実況者わくわくバンドが、8月29日に2ndシングル『シグナル』をリリースする。

 ゲーム実況者わくわくバンドは、湯毛(vo/gt)、ヒラノ課長(gt)、フジ(ba)、フルコン(dr)、せらみかる(key)による5人組ロックバンド。メンバーは、YouTubeやニコニコ動画などの動画投稿サイト内のコンテンツ「ゲーム実況」でも活躍している。

 同作の表題曲「シグナル」は、PS4ゲーム『NARUTO TO BORUTO シノビストライカー』のイメージソングを担当し、8月からは『ゲーム実況者わくわくバンド 9thコンサート ~わくわく道中2018~』がスタートするなど、「ゲーム実況」ファンはもちろん、音楽リスナーを巻き込みながら活動の規模を拡大している。

 メジャーデビューからバンドとして順風満帆な活動を展開するゲーム実況者わくわくバンド。彼らのホームグラウンドと言える初の“ゲーム主題歌”に込めた思い、ゲーム実況とバンド活動の共通点についてなど、異なる分野を横断する彼らならではのバンド観を湯毛、フジ、せらみかるの3名にたっぷり語ってもらった。(編集部)

“戦いの厳しさ”と“チームワーク”がテーマ

ゲーム実況者わくわくバンド『シグナル』MV

ーー完全生産限定わくわくボックス収録の「感状線」を含めて、バリエーション豊かで聴き応えのある3曲がそろいました。なかでも、みなさんの活動の経緯から考えて、PS4用ゲーム『NARUTO TO BORUTO シノビストライカー』のイメージソングとなった「シグナル」は大きな一曲だと思いますが、制作はどんなところからスタートしたのでしょうか。

湯毛:お話をいただいたのが2月くらいで、そこからせら(みかる)くんが曲を作り始めたんですよね。動き出しが早かったぶん、CDになるまでが長かったなと。

せらみかる:曲を作る前に、イベント等で開発中のゲームを触らせてもらっていたので、イメージしやすかったです。

フジ:デモでたくさん曲を作ったよね。CMで使うサビの部分だけ、本当にたくさん作っていて。

せらみかる:そうそう。これまでやったことがないパターンで作っていったんですけど、結果的に、最初に思い浮かんだものが選ばれて。その1曲でよかったのかも(笑)。

フジ:最初のインスピレーションに間違いはなかった、ってことだ(笑)。

ーー実際にゲームをプレイしてみて、どんな印象を受けましたか?

せらみかる:メンバーみんなでプレイした時に、やっぱり勝ち負けがしっかり出るゲームだなって。湯毛くんが、めちゃくちゃ勝ちにこだわる戦い方をするんですよ。

湯毛:“寒い”プレイになっても、勝つのが大事(笑)。

フジ:それに、チームで協力しないと勝てないんですよね。だから、湯毛くんはゲームの中でも、やっぱり声が大きくなる(笑)。

湯毛:指示せなあかんから。

フジ:だからすごい盛り上がるんですよ。

せらみかる:そういう容赦ない戦いが展開されると思ったので、曲としては厳しさと、激しさと、疾走感みたいなものは出したいなと。歌詞にもチームワークの大切さというテーマを盛り込んでいます。

ーー今回の3曲は、作詞に湯毛さんがクレジットされています。「シグナル」はハードな音に呼応するように、リスナーの背中を押すような強い言葉が並びましたが、どんなところから書き始めたのでしょう?

湯毛:やっぱりサビから考えましたね。僕はバトルもののアニメソングとか、ゲームの歌とか、そういうものを聴いて育っているので、その引き出しを開けて。あとは、リズムで自分が歌いやすいように、なおかつ疾走感を殺さないように、と考えました。

ーー<I’m A Striker>という、ゲームにがっちり合ったフレーズもあります。

湯毛:そうですね。ゲームにどれだけ合わせるか、というのは難しいところだと思ったんですけど、結果的に、最後のサビの一行に「ストライカー」という言葉が入ったことで、トレイラー動画がめっちゃ締まって。神がかり的にビシッと決まっていたので、あれは感動しました。

ーー勢いのあるロックサウンドで、1音目から盛り上がりますね。冒頭からベースも効いていますが、音作りや演奏についてはいかがですか?

フジ:最初からテンションが一気に突き抜ける曲なので、演奏としてはけっこう無我夢中になってますね。最初のテイクでほぼ大枠はできていて、レコーディングもそんなに時間がかかりませんでした。あとは、言っていただいたように“背中を押す”というイメージで。僕らも、この曲に背中を押してもらっていますね。

せらみかる:サビから膨らませて作り始めた結果、出だしから勢いがあるサウンドにできたので、そこがうまくいったと思っています。

ーーライブに勢いをつける一曲目にもピッタリだと思いました。

湯毛:そうですね。まだ実際にはライブではやっていませんが、今後はどこかであるだろうな、という感じはします。

せらみかる:やっぱり「スタート!」って感じがするもんね。

ーー曲が仕上がったところで、ヒラノ課長さん、フルコンさんはどんなリアクションでしたか?

せらみかる:レコーディングの段階で、自然にみんな「いい曲だね」って話してましたね。

湯毛:たぶん、ヒラノくんは家で酒を飲みながら完成音源を聴いて、また泣いていたと思います(笑)。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる