KEN☆Tackey、三宅健と滝沢秀明が広げた表現の幅 デビューシングル『逆転ラバーズ』から分析

 三宅は「奇跡の◯歳」と毎年驚かれるほど、変わらぬ若さが魅力だ。それは見た目だけではなく、中身も然り。無邪気さを感じさせる言動が多く、その天真爛漫な姿はバラエティでも人気を博す。実際、『滝沢歌舞伎』の遠征中、ホテルで滝沢の部屋をピンポンダッシュしたり、部屋でJr.たちとサラダ女子会を開くなど、三宅が加わったことでカンパニー全体が童心に返ったことは間違いなさそうだ。もちろん、三宅にとっても新たな挑戦だったにちがいない。滝沢が育ててきたJr.たちとふれあい、ラジオ『三宅健のラヂオ』(bayfm)の収録ではゲストに招いてトークを繰り広げたり、Snow Manの佐久間大介にバースデー電話をかけたりと、V6のときとは異なる新たな顔をファンに見せられたように思う。

KEN☆Tackey「浮世艶姿桜」Dance Video

 また、V6はクリエイターたちの意図を体現することに長けたグループでもある。一方で滝沢は、どちらかといえば職人気質が強い。発信したい滝沢と、それを汲み取れる三宅の相性も良さそうだ。発売に先駆けて、YouTubeには「逆転ラバーズ」「アイシテモ」のMVや、舞台の世界観を垣間見える「浮世艶姿桜」「蒼き日々」のダンスビデオが公開された。「逆転ラバーズ」は往年のタッキー&翼の名曲たちを彷彿とさせるような、キャッチーでダンサブルな曲。バックでJr.たちが踊り盛り上げる姿も、ジャニーズの伝統にならった“THEアイドルソング”だ。それに対して「アイシテモ」は近年のV6らしさを連想させる大人な洋楽テイスト。2曲を聞けば、このコラボレーションでお互いが広げた表現の幅を感じることができる。

KEN☆Tackey「蒼き日々」Dance Video

 また、通常盤には滝沢が作曲し、三宅が作詞をした「LOVE」も収録。新たな挑戦を盛り上げてくれた後輩たち、そして見守ってくれたファンたちへのラブレターにも聞こえてくる。先日、39歳の誕生日を迎えた三宅はラジオで「39歳、サンキューな歳にしたいなと思っております。僕を知る方々、僕に関わってくれている方々に対して、感謝感謝感謝感謝の1年にしたいと思っております」とコメント。まだまだ続く滝沢と三宅のアイドル人生。もう一度、デビューを経験することで、さらなる進化を見せてくれるはずだ。

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