森朋之の「本日、フラゲ日!」vol.100
三浦大知、フォーリミ、ミセス、CHAI、あいみょん……“大躍進”遂げた5組をピックアップ
2016年5月にスタートした当連載「本日、フラゲ日!」、記念すべき100回目を迎えました。そこで今回特別編として、この2年間に取り上げたアーティストのなかから、大躍進を遂げた5組を改めてピックアップ。ブレイクに至った理由、音楽的な魅力を紹介します。
三浦大知
昨年末に『第68回NHK紅白歌合戦』に出場、初のベストアルバム『BEST』がキャリア初となるオリコン週間アルバムランキングで1位を記録。三浦大知はこの2年間でもっとも大きなブレイクを果たしたアーティストと言えるだろう。ちょうどこの連載が始まった2016年5月に初めて『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演、その圧倒的なステージングに注目が集まったのも一つのきっかけだが、それは10年前から「パフォーマンスをちょっとでも見れば、大知のすごさは誰でもわかるはず!」と思っていた筆者にとっても「だから言ったじゃん! 大知はすごいんだって!」と言いたくなるような痛快な出来事だった。独創性とインパクトを併せ持ったダンス、R&B、ロック、EDMなどを自在に乗りこなすボーカル。実力のあるアーティストがそれに見合った評価を得ることは本当に気分がいい。6月27日にリリースされるニューアルバム『球体』も楽しみだ。
04 Limited Sazabys
連載第1回目(2016年5月31日)の最初に取り上げた作品が04 Limited Sazabysのメジャー2ndシングル『AIM』だった。“正確無比な高速2ビートと超キャッチーなメロディ”という最大の特徴をストレートに反映させた「climb」を収録した本作をきっかけに、フォーリミの知名度はさらに拡大。この年に始まったバンド主催フェス『YON FES』を3年連続で成功させ、10周年を記念した東名阪のアリーナツアーを開催するなど、その後の活躍ぶりはご存知の通り。ルーツであるオーセンティックなメロコアを核にしたまま、一つのジャンルに収まらず、幅広いオーディエンスを巻き込んでいく彼らの躍進は、ロックバンドの理想形と言っても過言ではない。自らのビジョンを具現化し続けるGEN(Ba/Vo)の意志とセンスはやはり別格だ。
Mrs. GREEN APPLE
ロックバンドという枠にこだわらず、ダンスミュージック、ジャズ、ソウルなどを貪欲に取り入れ、エンターテインメント性に溢れた音楽を体現し続けるMrs. GREEN APPLE。メインソングライター・大森元貴(Vo/Gt)の才能が露わになったのはおそらく、当連載のvol.32(2017年1月10日)で取り上げた2ndアルバム『Mrs. GREEN APPLE』だった。さらにまるでミュージカルのような華やかさを備えたシングル『WanteD! WanteD!』、架空のアミューズメントパークをテーマにしたアルバム『ENSEMBLE』でセールス、音楽的評価の両面で大きな飛躍を遂げた。Official髭男dismと並び、優れたポップネスによってバンドシーンを刷新する可能性を持ったバンドだと思う。