島 茂子、“47歳の新人歌手”として活動する意義 今夜『Mステ』で『家政夫のミタゾノ』主題歌披露

 <誰だって人に言えない古傷抱えてる>「戯言」の歌詞は、想い人に苦労させられた側の憂いがにじみ出る。島 茂子がこれまで背負い、乗り越えてきた人生の重みが、歌謡ロックという形に昇華されているようだ。誰もが傷つき、悲しみを抱えてる。そこからどうにか動き出すために、エンターテインメントが生まれるのだろう。<悲しみの過去を拭う指先で次の扉開けるの>泥臭く、しなやかに。縁深いTOKIOが難しい事態に直面し、新たな一歩を踏み出そうとしている今、彼女の哀愁漂う歌声がより染み入る。

 シリアスなときほど、誰が口火を切って和やかな空気を作り出すかが、難しいものだ。47歳の新人歌手として精力的に動き出すのは、まっさらな気持ちでみんなを楽しませたいという想いの現れに見える。5月18日から東京、大阪、兵庫で、フリーリサイタル&トークを行なう島 茂子。誰だって、何歳になったって、厳しい現実と向き合いながら、人は歩み続ける。この楽曲は、エンターテイナーが見せる不屈の精神そのものだ。

(文=佐藤結衣)

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