BABYMETAL、なぜ新レーベル設立? 5B&Cooking Vinylとタッグ組んだ背景を考える
BABYMETALがアメリカで新レーベル〈BABYMETAL RECORDS〉を設立する。
同レーベルは、SlipknotやMegadethらのマネジメントを手掛ける〈5B Artist Management & Records〉と、Marilyn MansonやThe Prodigyなどの作品をリリースする〈Cooking Vinyl〉と共に設立するもので、〈5B Management〉とはパートナーシップを結び、さらなる世界展開を行なっていく予定だ。
BABYMETALは海外でも多くのファンを抱え、アーティストからの評価も高い存在。そんな彼女たちが、この2社とタッグを組んだ要因とはなんだろうか。海外のハードロック/メタル事情に詳しいライターの西廣智一氏は、その背景についてこう分析する。
「今回彼女たちとタッグを組んだ2社は、メタルやハードロックを中心としているレーベル・マネジメントではなく、いずれもミクスチャーといっていいモダンな音楽性を持ったアーティストをバックアップしている会社です。海外展開をするにあたって、純粋なメタル/ハードロックに特化したところよりも、音楽としての芯をしっかり持ちながら、様々なジャンルを取り入れているところと組むほうが、彼女たちにとってもメリットがありますし、何よりBABYMETALの存在自体がある種ミクスチャー的ともいえるので、相性はバッチリでしょう」
また、この2社と組むことで、若年層へのさらなる波及も期待できるという。
「海外のバンドシーンにおいて、10年前くらいにハードロックやエモをやっていたバンドたちが、一定数EDM路線に向かったことで、若年層のファンを獲得しているという現象がここ数年で顕在化しています。これらのバンドも、先述した2社のアーティストも、ポップスを意識しつつ、真の部分はメタル/ラウド/パンク的なスピリットや音楽性があるというのが特徴で、BABYMETALもその系譜に列ねることができると思います。〈Cooking Vinyl〉はロンドン、メルボルン、そしてニューヨークに拠点を持っているレーベルですから、各国へのさらなるリーチが見込めますね」