中川悠介が語る、10周年迎えたアソビシステムへの危機感と“変化の重要性”

中川悠介が語る、10周年迎えたアソビシステムへの危機感と“変化の重要性”

「100歩先と1歩先を見続けてきた」 

――Airbnbとの提携で、モデルとの原宿ガイドやワークショップなどの体験ツアーを行うという企画は面白いなと思いました。

中川:いままで僕らは、コラボレーションをあまりやれてこなかったんです。10年経って、積極的にやっていくべきだなと思って。これまでは、自分たちのなかで頑張って、自分たちで強くしていかないとみたいなイメージだったんです。でも、そんな時代は終わりましたね。自分たちの強みに自信を持つことを大事に広げていかなきゃなって。

――この10年で積み重ねてきた経験値と知恵ですね。

中川:僕たちがやってきたことって、表現だと思うんですよね。音楽を売るだけという発想ではなく、音楽を違うかたちでお金にすることも大切だし。エンタメは、いろいろあっていいんじゃないかなと思っています。

――価値判断の基準が多様化してるからこそ、アウトプットやマッチングの可能性も広がっていますよね。

中川:うち所属のMANON(2002年1月29日 生まれ)なんかいい例で、活動においても決め事がないんですよ。過去の事例にとらわれず自由にやっていくことって大切なんだなって実感していますね。

――時代の変化に対応していくことって大切ですもんね。

中川:でも、アソビシステムはある意味古臭いんです。人ありきという視点では、昭和っぽい会社かも。そういうなかで、新しいことにチャレンジしていく大切さってあるなって思っています。うちって一応会社なんで組織っぽくなってますけど、ほとんどが個人プレーなんですよ。

――それもまた、時代への対応が柔軟ということなのかもしれませんね。それこそ音楽でいうと、中田ヤスタカさんはDJとトラックメイカーというスタイルで音楽を発信した功績は大きかったと思うんです。今後、トラックメイカーってどんな風になっていきそうですか?

中川:日本って歌った歌手の名前が主に前に出るじゃないですか。それしか出ないことも多々あって。でも、曲を作った人も、映像を作った人も、ダンサーも、スタイリストも前に出るべきですよねって。クリエイターがもっと評価される世の中になるべきだと。その意味では、トラックメイカーやDJってすごく重要な立ち位置となりますよね。そこから、クリエイティブが広がっていくので。それこそ、作品のアグリゲーター(配信元へと繋ぐ役割)であるTunecoreもオーディションのチームにはいます。そこから、スターを作らなければいけないなって思ってますね。

――クリティティブを生み出す場をもっているからこそやれること。

中川:うちにいる子って全員、ゼロイチ(ゼロからイチを成す)じゃないんですよ。そもそも本人たちがゼロイチをやって注目されていて、イチカラジュウ(十分に仕事を形にしていく様)に広げるが僕たちの仕事なんです。本人たちがゼロイチを作っているのが特徴かなって思いますね。

――なるほど。会社はより可能性を広げるためのステージということですね。仮想ライブ空間のSHOWROOM、動画サービスのCandee やluteと組まれているのもそういうことですね。

中川:これからも、もっともっと面白い人たちと組んでいきますよ。結局1周回って、“人”と“体験”が一番大切なんですよ。だから、ライブが大事なんでしょうね。

――すごい象徴的だと思うのは、CAPSULEの結成10周年の時だったかな。その時にも、中川さんに音楽雑誌『MARQUEE』でインタビューしてるんですよ。当時、『TAKENOKO!!!』というタイトルで渋谷のクラブでお昼に10代向けでお酒なしのイベントをやるとおっしゃられていて。思えば、その初回で中田さんときゃりーは出会ってるんですよね。新しいことへのチャレンジでした。

中川:今回のオーディションでも、いい出会いを楽しみにしています。きゃりーや中田も、いつもこうしようああしようではなく自然と作品が生まれて、進化し続けているのがいい感じですよね。別に、きゃりーがたとえ50歳になっても一緒に仕事をやってると思うし、そういう感じなんですよ。 “きゃりーぱみゅぱみゅ”というカルチャー、“中田ヤスタカ”というカルチャーを作ってるイメージ。たとえばですよ、アイドルではないので結婚しようが、なにかあっても別によいですし。歳をとっても関係ないじゃないですか。それが大切なことかなって。

――そうですね。歳を重ねたり、違うフェーズに入っても、そこでもまた新しい価値を生み出していくってことですね。

中川:それが大事だと思ってます。

――最初に会社を立ち上げてから、10年後の世界ってどれくらい予測できてましたか?

中川:まったく予測できませんでした。アメーバみたいに常に変動しながら自分たちが動きたい方向に動いていって。だから失敗もたくさんしてますし(苦笑)。自分たちに計画性は一切なかったです。でも、100歩先と1歩先を見続けてきたかな、みたいな。その間はわからないんです。

――最初に考えた100歩先に近づいたなと感じた瞬間は?

中川:高校生の時に、会社を作りたいと思ったことがあって。将来はビルを建てて、1階はカフェで地下がクラブ、上が美容室でホテルとか。そんなことを考えてたんです。漠然とした夢ですね(苦笑)。いろいろ常に変わってる気持ちの中でいうと、大きくなりすぎてもいけないし、今の会社って社員もそうですけど、イベント時代からのスタッフもいっぱいいるので。いよいよ10年経って思うのは、みんなどんな風に生きたいかってことですね。それをちゃんと考えていかなければいけないなって思っています。

――大きくなりすぎてもいけないというのは、どんな部分で感じるんですか?

中川:会社の規模ですね。意思決定が遅くなってはいけないし、人が増えすぎるとしたら、ひとつでまとまるのではなく50人の会社を10個やっている方が自分たちっぽいのかなって。

――まさにマイクロコミュニティですね。

中川:そうですね。別に今でも会社って気分ではじゃないんですよ。サークルみたいな感覚なので(苦笑)。

――やっぱり、アソビシステムって、カウンターカルチャーの会社ですよね。

中川:なんていうか、原宿でめちゃくちゃオシャレな存在でなくていいんですよ。でも、マスから見たらオシャレに見える落としどころでありたいというか。カウンターカルチャーの中のポップさですね。

(取材・文=ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)/撮影=はぎひさこ)

■オーディション概要
『ASOBISYSTEM THE AUDITION 2018』
求ム、次世代カルチャーの担い手。
求ム、世界に羽ばたく日本のアイコン

賞・副賞
01. ASOBISYSTEM専属契約
02. レッスン・育成費全額補助
03. アソビシステム主催イベントへの出演
04. 各社雑誌(ファッション誌・カルチャー誌)への掲載支援
05. レコード会社各社からの楽曲制作、デビュー支援
06. 各企業の広告モデル起用支援

<選考方法>
一次審査 書類選考 〜 2018年 4月30日
二次審査 面接選考 2018年5月 実施予定
最終審査 フォト・ ムービーテスト選考 2018年6〜7月 実施予定
グランプリ・ 各賞発表 新木場STUDIO COAST 2018年7月21日
※LINE LIVE 選考、SHOWROOM 選考など特別選考もあり

■問い合わせ
ASOBISYSTEM THE AUDITION
2018 実行委員会
TEL:03-6697-0879
受付時間:10:00〜19:00(全日)
Mail:audition2018@asobisystem.com
https://audition2018.asobisystem.co.jp

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる