TWICE、MONSTA X、SUNMIなど人気アーティストも登場 『KCON』に見る日本のK-POP事情

『KCON』に見る日本のK-POP事情

KCONに見る日本におけるK-POP事情

 筆者はこのKCONに3年連続で参加しているが、規模が拡大し、来場者が年々増加していく中で、世代交代が進んでいることを感じている。それは参加するアーティスト、ファンの両方にだ。

 正直、3年前のKCONの来場者数はイマイチという印象だった。メインのコンサートも空席が目立っていたのが事実だ。それは当時ちょうどK-POPブームがしぼみ、大御所のグループ以外はファンをなかなか集客できなかったという事情もあったのかもしれない。

 しかし、今年のKCONは様子が違った。『M COUNTDOWN』のコンサートは、どの日もほぼ満席状態。しかも、参加したラインナップを見ると、いわゆる“大御所”といわれるアーティストはほとんどいなかった。おそらく大御所と言えるのは、2日目に参加した2PMのWOOYONGくらいではないだろうか。つまり今回の観客動員の増加は、若い世代のグループ各自がファンを集客できる力を持っているからではないかと思われる。

 また、今回の『M COUNTDOWN』のライブでは日本でも人気があるということからBoA、東方神起、少女時代、KARAなどのカバー曲が何曲か披露されたが、15日にカバーされた東方神起の韓国での代表曲である「Love In The Ice」では、思ったよりも会場が盛り上がらなかった印象を持った。おそらく、会場に来ているK-POPのファンたちの多くは東方神起を通っていない世代なのだろう。そういう意味でも、ここ最近のK-POPの盛り上がりは、“次世代のK-POPファンたち”によるものだということを感じるのだ。

 KCONの会場で10代の世代のファンたちに少し話を聞いたが、彼らは最初から自分たちの感覚で「カッコいい」「かわいい」と思ったBTS(防弾少年団)やTWICEを好きになっているのだという。彼らが韓国やK-POPのグループだから好きになったのではなく、そのフィルターを挟むことなく自分たちの感覚だけでファンになっているのだ。

 ジャンルの活性化と生き残りには新陳代謝は欠かせないと思うが、その新陳代謝が最近のK-POPにおいてはうまく行っているように感じる。新しいファン層が増えつつある日本のK-POPは今後どのような位置を確立していくのか……。今後のKCONからもその流れを見ていけたらと思う。

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■西門香央里
東京在住のフォトライター。K-POP、韓国トレンド、旅行、グルメ、カルチャーなどを中心にWebメディアなどで活動中。年3〜4回の渡韓でエネルギーを蓄えている。いつまでも年齢不詳でありたい通年おかっぱの人。座右の銘は「努力は裏切らない」。
寄稿媒体:いまトピ、エキサイト、TABIZINE、SHELBEE…等
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