m-flo、ビルボードライブで復活した“三本の柱” 「prism」から「come again」まで名曲連発

m-flo、ビルボードライブで復活した“三本の柱” 「prism」から「come again」まで名曲連発

 オリジナルメンバーのLISAが15年ぶりに復帰し、今年デビュー20周年を迎えるm-flo。2月28日にリミックスアルバム『BACK2THEFUTURETHEALBUM』、3月7日にLISAの復帰作となる新作EP『the tripod e.p.2』をリリースするなど、精力的な活動で再び音楽シーンを賑わせている。そんな彼らが3月16日にLISA復活後初のワンマンライブ『m-flo Intergalactic Dinner Show』を東京・Billboard Live TOKYOにて開催した。

 3人でのライブは、昨年12月31日に大阪・ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで行われたカウントダウンイベント以来。久々に戻ってきたLISAと、VERBAL、☆Taku Takahashiによる不朽の“tripod”のワンマンを目撃しようと、チケットは即完売しプレミア化していた。

ビルボードで総立ち&プチョヘンザ! 往年ファンが大歓迎

 DJ卓にスタンバイした☆Takuが「皆さんこんばんは。『Intergalactic Dinner Show』へようこそ」とマイクに声を通すと、一夜限りのプレミアムライブが始まった。1曲目に選ばれたのは、宇宙船が到来するようなイントロが特徴の「prism」だった。ステージにVERBALとLISAが登場し、3人揃うなりオーディエンスは総立ちになり手を挙げて大歓迎。「待ってました!」「おかえり!」という観客の心の声が漏れ聞こえてくるようだ。


 次の「SOUND BOY THRILLER」になだれ込むと、会場はさらなる熱狂の渦に。総立ちどころかジャンプして盛り上がる会場を見て、VERBALは「こういうステージなので、まさかいきなり立っていただけるなんて思わなかった(笑)。ビルボード最高ー!」と叫ぶ。客席と至近距離とあって、握手やハイタッチをするシーンやファンがMC中に声をかけることも見受けられ、LISAは「m-floのファンの皆さんの良いところは、思ってることを直接伝えてくれることだよね(笑)」とおおらかに話していた。

懐かしい“tripod”の名曲連発

 この日、彼らはファンのリクエストを反映させたセットリストを用意。「懐かしい曲たっぷり」という予告通り、「Hands」「flo jack」「Mirrorball Satellite」「How You Like Me Now?」「orbit-3」「been so long」など、1stアルバム「Planet Shining」や2ndアルバム「EXPO EXPO」時代の名曲を連発した。さらに、2000年発表「One Sugar Dream」のLISAとバンド(パーカッション+ギター)のみによるアコースティックバージョンや、☆Takuもラップするインディーズ時代の楽曲「The Rhyme Brokers」も届けられ、貴重なナンバーのオンパレード。曲が始まるたびにビルボードは歓喜の声に包まれる。


 そもそもm-floを構成するのは、☆Takuのスタイリッシュなトラックやサンプリングセンス、日本語と英語を自在に操るVERBALのラップ、女の子の甘酸っぱい思いを歌うLISAの柔和なボーカル。これら三位一体となったこのユニットを、“the tripod”(3本の柱)と表現してm-floはデビューした。「the tripod e.p.」から20年近く経った現在のステージでも、LISAのスウィートな歌声やVERBALの巧みなアジテーションは全く衰えていなかった。そこも、往年のファンがこの夜感激したポイントだったのではないだろうか。

新曲なのに大合唱、“帰りたくない”一夜

 ライブ後半に差し掛かると、新作「the tripod e.p.2」に収められている「never」や、グループ屈指のラブバラード「L.O.T.(Love Or Truth)」といったLISAの切ない歌声を生かした曲に、場内が酔いしれる。そしてtripodの原点であるメジャーデビュー曲「been so long」を歌った後、LISAは「あの頃はラップしてすぐ歌になってバースに戻って、コール&レスポンスして、若かったなあと思うよね」と述懐した。


 懐古モードたっぷりの本編だったが、ラストは新曲「No Question」。m-floの真骨頂とも言えるこのダンスチューンでは、ブレイクに入るたびに大きな拍手や歓声が上がり、ともすれば大合唱。それは、古くからのファンにも大いに新曲が受け入れられていることを示す光景だった。

 アンコールに応えて、3人は「m-flo, we back!」と再登場。そして「歌ってない曲ありますよね」(VERBAL)、「歌わないと帰れない」(LISA)と前置きして、流れ出したのは代表曲「come again」だ。メンバーも観客も“帰りたくない”一夜は、盛大なシンガロングでフィナーレを迎えた。VERBALはライブを振り返って「20年近くぶりに3人で『the tripod e.p.』『Planet Shining』『EXPO EXPO』の曲が歌えて、皆さんからリクエストももらえて、一緒にコラボレーションしてる感が感じられました。皆さんのエネルギーもすごくて、いいものをもらえました。どうもありがとう!」と笑顔でコメント。3人の人柄の良さや、20年で築いたファンとの絆、色褪せない楽曲の数々を、ビルボードという上質な空間で堪能した至福の時間だった。

■鳴田麻未
1990年東京都生まれ。ライター、編集者。2009年に都立工芸高校グラフィックアーツ科を卒業。同年夏から2016年まで7年半にわたって音楽ニュースサイト「音楽ナタリー」編集記者として、ニュース記事執筆、特集制作、企画、営業を行う。2017年1月より独立。Twitter:@m_ami_

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