佐藤結衣の『ラジオdeジャニログ』

おじゃMAP!!、『ぷっ』すま…惜しまれつつ終了 香取慎吾と草なぎ剛が開いていく“新しい別の窓”

「最終回を、みなさんぜひとも笑って見届けてほしいなと思います」。

新しい地図『雨あがりのステップ』

 香取慎吾と草なぎ剛がパーソナリティを務める『ShinTsuyo POWER SPLASH』(bayfm)では、彼らが大きな節目のときを迎えていることが伝わってきた。本日3月28日に『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)が、そして3月30日に『『ぷっ』すま』(テレビ朝日系)が、それぞれ最終回を迎える。長年愛されてきたレギュラー番組が終了するのは、実に寂しい。

 だが、彼らの視線は4月1日よりスタートするAbemaTVの新レギュラー番組『新しい別の窓』を見据えている。振り返ればアイドルがバラエティに奮闘することそのものが、SMAPとして彼らが成し遂げた新地開拓だった。そして、今度は地上波テレビからインターネットテレビで何ができるか。その冒険へと繰り出す、まさに船出のときだ。

 『新しい別の窓』は、毎月第1日曜日に7.2時間の生放送を予定している。ふたりのラジオ『ShinTsuyo POWER SPLASH』と時間がかぶっているが、その放送回は『新しいベイの窓』というコラボレーションを行なうという柔軟な対応が取られた。昨年11月にオンエアされた生放送『72時間ホンネテレビ』(AbemaTV)でも、ラジオで同時放送し、スタッフも彼らのライブをリスナーと一緒に楽しんだのが画期的だった。誰もやっていないから、やらないこと、やれないと思い込んでいることを、やってみる。それが新しい遊びになる。彼らが動けば、まさに新しい別の窓が開く。

 「昔よくやったけどスタジオじゃないのもやりたいね。ちょっとロケにとか、映画の舞台挨拶とか」。香取は、コラボレーション企画に対してラジオでも積極的にアイデアを語る。この発想の広がりも、きっと『おじゃMAP!!』をはじめとする多くのバラエティ番組で得た経験があればこそだろう。

 『おじゃMAP!!』は、香取の人当たりの良さと機転がなければ、成り立たない番組だった。ロケは、スタジオで台本通りに進める企画と異なり、先が読めない。出たとこ勝負のハラハラが、クスッと笑えるハプニングに変わる。その絶妙なやりとりを、山崎弘也と香取は阿吽の呼吸で成立させていた。山崎が現場をかき回せば、香取が収集し、香取が本音をぶちまければ、山崎が軌道修正する……それは瞬時に状況を察知する能力と、共演者との信頼関係がなければ難しい。テレビという世界で育った香取だからこそ、身に付いた特殊能力。それを証明するように『おじゃMAP!!』には、香取を慕って多くのゲストが出演した。芸能界の第一線を駆け抜けながら、彼が私たち視聴者を元気づけてくれていたように、多くの共演者にも勇気や笑顔を届けてきたのだとわかる。そんな生粋のエンターテイナーが、インターネットとどんな化学反応を起こすのか。

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