ポルノグラフィティ、『ホリデイ・ラブ』主題歌は洋楽志向に? 打ち込み多用したサウンドを聞く

 不思議なことに、岡野の特徴的な歌声はまさしく“カメレオン”のようにサウンドによって、大きく異なる表情を見せる。前作「キング&クイーン」では真っ直ぐで伸びやかな印象が強かったが、「カメレオン・レンズ」ではセクシーなボーカルにどきりとさせられる。それは「ジョバイロ」や「瞳の奥をのぞかせて」といった楽曲にも通ずるところではあるが、生音ではなく打ち込みを多用した今作では、改めてその表現力がいかに優れているかを痛感した。そしてそうしたサウンドだからこそ新藤の奏でるギターはより切実に響き、彼の紡ぐ生々しい言葉も胸に刺さるのだ。

 コアなリスナーにとっても興味深いサウンドとなっている「カメレオン・レンズ」。本日3月23日に出演する『ミュージックステーション 2時間スペシャル』(テレビ朝日系)を通じて同楽曲がさらに広く知られ、また新たなファンを獲得していきそうだ。

(文=村上夏菜)

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