板野友美が語る、選択の中にある“自分らしさ” 「作られた私ではなく、自分を残したい」

板野友美が語る、“自分らしさ”

今の自分を信じることで未来が輝く

ーー「Just as I am」のMVと写真集『Wanderer』の撮影をロサンゼルスでおこなったわけですが、『Wanderer』は「歩き回る人」という意味で。

板野:自分らしさを探す旅をしているみたいな。でも大きく言うと、人間は誰でも人生を彷徨いながら歩いているんじゃないかな。みんなそれぞれ、迷いながら選択して人生を歩いている。人生は与えられるものではなく、自分で作り上げていくもの。そこに自分だけのストーリーが生まれるのだと思います。

ーーロサンゼルスは、撮影の行程も含めて楽しかった?

板野:楽しかったですよ。海外を一人旅した経験はないんですけど、何となく一人で旅をしているような気分にもなれました。ロサンゼルスはプライベートでも何度も行っていますけど、プライベートではああいう本当に何もない砂漠のほうに行くことはなかったし。自分的には新しいロサンゼルスを発見できて、本当にいい経験ができました。

ーー何もなくていろいろ不便そうですけどね。

板野:住むのは不便でしょうけど(笑)。でも本当に映画の世界に入り込んだみたいな感覚で、セットじゃないかと思うくらいで。自分が生きている世界とは違う非現実の世界に迷い込んだみたいな気持ちでした。

ーードキュメンタリーDVD『Documentary of “Just as I am / Wanderer”』では、ロスの何もない道路で「『ウォーキングデッド』みたい!」と、例えていたのが“板野さんらしい”と思ったんですけど(笑)。

板野:『ウォーキングデッド』が大好きですからね(笑)。道の向こうからゾンビが出てきそうで、本当にそういう映画に出てきそうだなと思ったし。ちなみに『ウォーキングデッド』はシーズン8の最初のほうまで観ていますけど、ゾンビものが好きというわけではないんです(笑)。『ウォーキングデッド』も最初は怖かったんですけど、途中からは人間ドラマがメインになってくるので、そっちにハマってしまったんです。最近はゾンビもほとんど出てこないし。

ーーMVでお気に入りのシーンや、印象に残っている撮影は?

板野:MVの最初に出てくる、砂漠のような荒野を歩いているところと最後のビーチのシーンは、日本では撮影できないなと思いました。今回の曲で、私がいちばん最初にイメージした映像は開放的な風景で、荒野と海はそれをいちばんよく表していたなと思います。

ーーMVでは、曲の前半と後半で板野さんが歌っている表情も違って、それが印象的でした。

板野:表情は演出があったわけでも意識して作ったわけでもなくて、その時に感じたそのままを出すことができました。

ーー写真集には、泣いているシーンもありましたが。

板野:最終日の最後のカットだったんですけど、カメラマンさんと「これが一人旅の最後の気持ちだね」って話をしていて、せっかくだからとこの曲を流しながら撮影をしたんですね。そうしたら、「もう旅が終わっちゃうんだ」という切なさと、MVと写真集の撮影を終える達成感もあり、その時の気持ちと歌詞の気持ちがリンクして思わず。だから、何がきっかけで泣いてしまったのか自分でもよくわからないんですけど、曲が流れた瞬間からジワジワきてしまって。「この曲ができて良かったな」という気持ちが大きかったのかな。

ーーMVの最後では、目の前に一本の道が開けているシーンで終わります。今、板野さんの中で進むべき道や向かうべき先は見えていますか?

板野:そうですね……やりたいことは細かくたくさんあるんですけど…それこそ2番のサビの歌詞じゃないけど、今を信じてがんばることで未来が輝くんじゃないかなと思います。だから今はまだ見えないけど、何が待ち受けているのか楽しみにしながら歩んで行こうという気持ちです。アーティスト業だけでなく女優業もやりたくて。その両方をやることで、自分らしさを出したり、逆に今までの自分を覆すようなこととか、いろいろな自分を出していけたらと考えています。

ーー自分を覆したい気持ちもあるんですね。

板野:アーティストでは等身大の板野友美を、女優ではそんな板野友美のイメージを覆すような役をやって、新しい自分を発見したい。それが今までの私のイメージと違っていても、そのギャップでいいものを生んでいけたらいいなと思います。

ーー他人が見ている自分と、自分が考える自分とは、やっぱりどこか違っているように感じる時もある?

板野:最近はあまり感じませんけど、10代のころはクールなイメージを持たれていることが多かったです。ジャケット写真のようなクールな表情をしているイメージが先行していました。でも普段の私は、すごくおしゃべりなんですね。だから今は、クールなイメージも残しつつ、プライベートの素顔も見せていて。これからはまだ見せていない、もっとたくさんの表情を見せていきたいと思っています。

ーーカップリングには、「Show time」という曲も収録していて。

板野:こちらはコンセプトを共有しているわけではないですけど、ロックでセクシーな曲調です。どちらかと言うと、4月から5月にかけて行うツアー『板野友美ライブツアー2018 〜Just as I am〜』を意識した楽曲ですね。今回のツアーは生バンドを率いたものに初挑戦するので、生バンドの演奏が映える曲にしたいと思ってロックな感じで作りました。想像しただけでも「格好良くなる!」と思う曲なので、私自身ツアーで歌うのが楽しみです。

ーーツアーは、どんな内容になりそうですか?

板野:ソロデビュー以降7年の間に出した作品を生演奏で聴いていただくことになるので、「板野友美の曲にはこんなにいい曲もあったんだ!」と、楽曲自体の魅力も感じてもらえるものにしたいと思っています。バンドの生演奏って、やっぱり響きがすごいから、そこに歌が乗ることで、より歌詞の言葉や気持ちが伝わるものになるんじゃないかな。今までとはぜんぜん違ったライブになると思いますね。これも新しい自分の発見に繋がるんじゃないかと思って、楽しみです。

ーー今回の「Just as I am」を生演奏と生歌で聴けるのも楽しみです。

板野:ありがとうございます。曲調も歌詞も含めて今の自分にとてもリンクしているので、歌っていてジーンとします。今後も歌い続けたいし、何年後かに歌った時に自分がどう思うのかも楽しみですね。これから何年も歌い続けることによって、この曲がもっと素敵なものに成長していったら嬉しいです。

Just as I am(Music Video)/板野友美

(取材・文=榑林史章/写真=三橋優美子)

■リリース情報
『Just as I am』
発売:2018年2月28日(水)
【初回限定盤(CD+DVD)】¥1,667(税抜)
【通常盤(CD only)】¥1,111(税抜)
M1.Just as I am 
M2.Show time 
M3.Just as I am(Instrumental) 
M4.Show time(Instrumental)
『Just as I am』KING e-SHOP限定販売商品

【DVD】
『Documentary of “Just as I am / Wanderer”』
収録分数:41分
価格:¥3,000(税抜) 

■シングル発売記念イベント
2月28日(水)東京・ヴィレッジヴァンガード渋谷本店 19:00
3月2日(金)大阪・あべのキューズモール 18:30
3月3日(土)東京・ららぽーと豊洲 ①13:00 ②16:00
3月4日(日)名古屋・木曽川イオンモール ①13:00 ②16:00
詳細

■板野友美 4th写真集『Wanderer』
発売日:2月19日(月)
発売元:講談社 
価格:¥2,700(税抜)
撮影:ND CHOW

■ツアー情報
『板野友美 LIVE TOUR 2018 〜Just as I am〜』
4月21日(土)宮城・仙台darwin 開場17:30 / 開演18:00
4月28日(土)愛知・名古屋ボトムライン 開場16:30 / 開演17:00
4月30日(日)大阪・梅田バナナホール 開場16:30 / 開演17:00
5月6日(日)福岡・FUKUOKA BEAT STATION 開場16:30 / 開演17:00
5月12日(土)東京・マイナビBLITZ赤坂 開場16:00 / 開演17:00

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<応募締切>
2018年3月13日(火)まで

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