Sexy Zoneが見せるリアルな成長ストーリー 最新アルバム『XYZ=repainting』から紐解く
「ぎゅっと」は、まさに5人でいることを慈しむ歌。「仲間たちを想って、手紙を書くような想いで、作詞をさせて頂きました」とは、共作という形で「ぎゅっと」の作詞に挑戦した菊池の言葉(ジャニーズWeb「薔薇色の日々」より)。Sexy Zoneの歩みは、決して平坦なものではなかった。3人体制になったり、別のユニットと掛け持ちしたりと、ファンの中でもどう応援したらいいのかわからなくなるような模索の日々もあった。だが、その時期を乗り越えたからこそ、今の魅力的な5人がいるのではないか……そんな風に思わせてくれるのは、彼らがひたむきに努力してきた結果だ。 アルバム『XYZ=repainting』には、さらに佐藤&菊池、中島&マリウス&松島、グループ内のユニット曲も収録されている。佐藤&菊池の「Sing along song」は、菊池が「オレ」、佐藤が「僕」と、歌詞の世界観を巡って一悶着あったと、雑誌『QLAP!』で語られている。妥協せずにぶつかり合えるいい関係性を感じさせるエピソードだ。また、中島&マリウス&松島の「Luv Manifesto」は中島がリードする形で、ふたりの恋愛観を掘り下げていったという。その結果、松島から<愛は凶器>という歌詞が飛び出したのだとか。大人の恋を連想させるワードにも成長を感じずにはいられない。
さらに、5人が未来をテーマに作詞した「O.N.E ~Our New Era~」は、それぞれが作詞してきたものを組み合わせてできあがったのだそう。「5人が書いてきた歌詞が偶然うまく重なるっていう、だから一つのところを向いていた、それがSexy Zoneだった」と、佐藤は語った。
今夜のライブで披露される2曲、そしてアルバムから紐解かれるのは、Sexy Zoneという5人が見せてくれるリアルな成長ストーリーだ。年齢的にも、経験的にも、様々な表現を見せられるようになってきた。ここからさらに加速していくことだろう。異なる個性を持つ5人が、決して見失わなかった未来。その実現をしっかりと見届けたい。
(文=佐藤結衣)