EXOが個々の力で作り上げたパラダイスーー『EXO PLANET#4』さいたまスーパーアリーナ公演レポ

EXO、ツアーで示した個々の力 

 昨年12月に福岡から始まったEXOのライブツアー『EXO PLANET#4 – The EℓyXiOn – in JAPAN』が、1月27日と1月28日にさいたまスーパーアリーナ(スタジアムモード)で開催された。(レポートは1月27日公演)

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 今回のツアーは、リーダーのスホがMCでコメントしていたように“楽園”がコンセプト。観客は楽園の証人として一緒に楽しもうという意味が込められており、シウミンが「映像、演出、パフォーマンスがつながっている」とライブをより楽しめるヒントをくれたことで、VTRで表現していることが何を意図しているのか、いつも以上に注視していた人も多かっただろう。

 そんな彼らがクリエーションした楽園は、ひと言で表現するならば、大人が楽しめるものだった。会場のVTR映像でキーになっていたのは扉。2つ目に開けた扉は、ジャジーな雰囲気が漂うバーへと続いていた。そこへ飲みに来たかのようにバラバラに登場した彼らは、シックなスーツに身を包みいつになくジェントル風。ベクヒョンとスホが握手したり、ディオがカクテルを飲むなど、それぞれがバーを満喫している。

 パフォーマンスでもバーカウンターやテーブルの上に乗ってメンバーがダンスをしたり、セフンがキスした手をスホの頬にあてたり、ベクヒョンがディオの頭を撫でたりと、バーというシチュエーションをメンバー自身も楽しんでいることが伝わってきた。そして楽しさから一変、チャンヨルの伴奏でディオが歌唱した「For Life」では、ピアノと歌というミニマムな構成だからこその格別な感動を届けてくれた。他のメンバーも、バーにあるイスに座りながら、ふたりの奏でに聴き入っていた。観客から拍手が起こるのもとても自然な反応だったと思う。

 そんな大人の魅力で楽しませてくれた楽園は、明るくて華やかな空間にも誘ってくれた。EXO-CBXの「Ka-CHING!」では、「For Life」と同じように座って聴いていたメンバーが最後は一緒になって踊るなど会場を沸かせた。またトロッコに乗って観客に手を振りながら歌唱するシーンではファンとより近くで触れ合えるからか、メンバーもとても素敵な笑顔を浮かべていた。

 EXOの最たる魅力であるキレのあるダンスは、「Growl」「Power」などで存分に堪能でき、リリース直前だった日本1stアルバム『COUNT DOWN』のリード曲「Electric Kiss」での力強さ、一体感は高揚感を駆り立てた。リリース前にも関わらず客席からの歓声が大きかったため、今後もキラーチューンとしてたくさんのライブで披露されていくのだろう。このように、ダンスで魅せる曲から改めてEXOのスキルの高さを体感できた。その上、大小のリフターを組み込んだステージセット然り、演出によって見せ方を変えるアレンジ力の広がりも今回のステージでは感じられた。また、観客が持つ無線制御されたペンライトも大切な演出のひとつ。一斉に点灯、消灯するだけでなく、ブロックごとに違う色になるレインボーカラーで会場が染められた時は、ため息が出るほど美しかった。

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