LDHはなぜ飲食業に進出? LDH kitchen代表 鈴木裕之氏が語る、食とエンタテインメントの融合
海外展開について
ーーLDH kitchenは海外展開も視野に入れているのだとか。
鈴木:食とエンタテインメントをいかにして融合するかというテーマで、夏前にはロサンゼルスに「LDH kitchen the Robata」という店舗をオープンする予定です。その店舗では、店内に25台ほどのプロジェクターを入れて、プロジェクション・マッピングでダイニングを「火の空間」に、個室を「水の空間」に演出したいと考えています。アート性の高い空間で楽しみながら食事をするのは、目新しい演出を好むLAの方々にも喜ばれるのではないかと。また、国内ですがLDH kitchenシリーズとして、夏には羽田空港のターミナルの中に大型のレストランをオープンする予定で、そこは250席くらいあるライブ・レストランになります。
ーーお話を伺っていると、60年代にロッキー青木が渡米して、パフォーマンスを取り入れた鉄板焼き屋「BENIHANA」をオープンして成功させたような、大きなロマンを感じます。
鈴木:それと比較すると私たちは全然小さなことですが(笑)エンタテインメント性や、そこでしか楽しめない空間を提供するのは、飲食店にとって味と同じくらい重要だと、この1年半で強く感じるようになりました。料理が美味しいというのは、生産者と作り手が夢と希望を持って、しっかり手を組むことで実現できます。加えて、そこにお客様が感動する、あるいは喜んでもらえる何かしらの演出や空間があれば、そのお店には自ずとお客様が足を運んでくれるのかなと。私はブライダルの会社で働く前、マハラジャというディスコで9年間働いていたのですが、当時のマハラジャはあらゆるディスコの中でも最高級のブランドで、お客様に対してどんな風に接すれば楽しんでもらえるのか、随分と学ばせていただきました。そこで培ったエンタテインメントやサービスに対する考え方は私の原点となり、その後のブライダルにも、そしてLDH kitchenにも通じているように感じます。食べて美味しいのはもちろん、その先にある価値を提供できる飲食グループとして、ますます頑張りたいですね。
(取材・文=松田広宣/写真=石川真魚)
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