おかもとえみ、EVO+、仮谷せいら……HIPHOPと相性の良い新世代シンガーたち
G.RINA
仮谷せいらと同じくtofubeats『lost decade』収録曲「No.1」に参加して注目を集めたG.RINA。自らトラックを制作する傍らで田我流、鎮座DOPENESSといった実力派ラッパーとも共演をこなす新世代J-R&Bの第一人者である。しっとりと艶のある歌声が特徴的で特に高音部は伸びやかで心地良い。作品も精力的にリリースしているが、tofubeatsとの相性は抜群で自身名義の「愛のまぼろし」では再び共演を果たした。また「Back In Love (Music)」ではPUNPEEを迎え、Sadeの「The Sweetest Taboo」を大胆にサンプリング。R&Bファンには堪らない一曲に仕上がっている。
kiki vivi lily
今最も勢いのあるラッパーの一人と言っても過言ではない唾奇。そんな唾奇がトラックメーカーのSweet Williamとタッグを組んで世に放った名曲「Good Enough」でサビを歌い、注目を集めたのがkiki vivi lilyだ。いかにも女の子らしいキュートな声がなんとも印象的。その後もSweet Williamの「Sky Lady」にJinmenusagi、Ittoらと参加するなど、HIPHOPシーンでも名前がじわじわと浸透している。自身名義でも『Lovin' You』というミニアルバムを発表。収録曲の「Stay my boy」は90年代のJ-R&Bを彷彿とさせる名曲だ。
昨年2017年はフィメールラッパーの躍進が目立つ年となったが、その反面でレディソウルやガールポップもより多様化しつつある。そしてその根底にはJ-R&Bが根付いているのだ。そんな新世代の歌姫たちの活躍に今年も期待したいと思う。
■鼎
日々HIPHOPの現場に乗り込んでるゲイライター。
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