オノマトペをサウンドで表現 “体感する”アートプロジェクト『マンガ マッピン!』レポート

“体感する”アート『マンガ マッピン!』レポ

 マンガ表現を「体感する」アートに変換し、新たなあり方を提案するネイキッド×コルク×エイベックスによる共同プロジェクト『マンガ マッピン!』。同プロジェクトが11月25日、26日にBasement GINZAにて第一弾作品「onomatopée(オノマトペ)」を公開する。今回リアルサウンドでは、一足先に『マンガ マッピン!』を体験する機会を得た。

 白い壁とスクリーンで四方を囲まれた会場に入ると、ひときわ目立つ本のオブジェが目に入った。その前方の空間で動いたり喋ったりすると音や動きに反応し、様々な「オノマトペ」が壁やスクリーンに現れる。例えば静かな状態が続くと「シーン…」と言う文字が浮かび、逆に喋り出すと「ガヤガヤ」という文字が出てくる。さらに手を叩くと「パンッ」、歩き回ると床に「カッカッ」という文字が表れ、床の特定の箇所を踏むと「ドーン」の文字とともに地割れが起きるなど、まるでマンガの登場人物になったかのような気分が味わえる。

 また、会場では浮遊感のある音楽が流れ、「シーン…」「ドーン」といった文字に合わせた迫力ある効果音も聞くことができた。このサウンドはトラックメイカーとして活躍するSam is Ohmが手がけており、視覚のみならず聴覚にも訴えかけて「オノマトペ」をよりダイナミックに体感させるという重要な役割を果たしていた。

村松亮太郎氏

 そもそもこの『マンガ マッピン!』は、どのようにして立ち上げられたプロジェクトなのだろうか? 会場には株式会社ネイキッドの代表で同プロジェクトの総合演出を務める村松亮太郎氏と、サウンド面を担当するSam is Ohmも登場。村松氏は同プロジェクトの内容を4年前から考えていたと明かし、「映画が(プロジェクションマッピングによって)四角いフレームを飛び出していったように、マンガもページに描かれたフレームから空間に出て行ったときにどういうことができるんだろう(と思った)」と着想のきっかけを語った。『マンガ マッピン!』は従来あったコマやページといった枠を感じさせず、マンガの新たなあり方を示しているように感じる。

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