嵐 二宮和也、『「untitled」 』収録曲を巡ってファンを翻弄? “今の嵐”を形成する二つの顔とは

 本日、10月18日に16枚目のアルバム『「untitled」 』をリリースする嵐。初回限定盤・通常盤共通のCDには、『リオデジャネイロ2016』(日本テレビ系) のテーマソングとなった「Power of the Paradise」、相葉雅紀主演月9ドラマ『貴族探偵』(フジテレビ系)「I'll be there」、大野智主演映画『忍びの国』主題歌「つなぐ」のシングル曲3曲を含む13曲が収録されている。

 今や、TVで嵐のメンバーを見ない日はない、というほど人気を博している彼ら。その活躍はアイドルの頂点として完成形に辿り着いた印象だ。だが、嵐の音楽活動は、いつだって挑戦者のポジションなのが面白い。アルバム収録曲こそ、アーティストの今を見つめるマイルストーン。バラエティ豊かな楽曲が揃う本作は、ずっと彼らを見つめてきたファンはもちろん、今から嵐の音楽を知る人にとっても楽しめる1枚だろう。

 アルバムリード曲「『未完』」も、そのタイトルからして、“嵐は未完成だ”というチャレンジ精神がビリビリと伝わってくる。和もデジタルもヒップップもクラシックも……音楽史をも飲み込み、“嵐”というジャンルに昇華してみせるという、野心が感じられるのだ。一方で、初の試みとなる組曲「Song for you」では、大野の歌い出しの美しい歌声にハッとさせられる。散りばめられた音が引き算され、歌声こそ人の心を突き動かす最高の“音”であることを突きつけられるようだ。また、通常盤では2人、 3人のユニット曲が収録されているなど、これでもかと、彼らの引き出しの多さを体感できる。

 “まだまだ嵐は進化する、もっと楽しませてやるよ”と、挑発的な笑みを浮かべた5人から叩きつけられたような本作。 実際に、10月15日放送のラジオ『Bay Storm』(bayfm)では、DJを務める二宮和也がアルバム曲を巡って、ファンを翻弄する場面があった。いち早く新曲を聞きたいファン心理を汲み取って、発売前にも関わらずアルバム収録曲を流す交渉をスタッフとしてくれたのだが、「ユニット曲はやめよ。今“えー”って多分言ってると思うけど」とニヤリ。さらに「これで『I' ll be there』とかいったらブーイングなんだろうな。それはわかってる。やりたいけどやらない、もう大人なんだから」と、ファン心理をわかった上で焦らしてみせるのだ。しかし、最後には「じゃ、特別にやっちゃおっか!」と、収録曲より「光」をオンエア。 ゴスペルソングのような荘厳さと爽やかな曲調も手伝って、ラジオでおなじみの“二宮神”が舞い降りた、といった展開だった。

 9月15日には結成18周年を迎えた嵐。『Bay Storm』10月8日放送では「たしか9月15日はPV撮影してた」と記念日に5人が集結していたが、仕事モードだったことが明かされた。「やっぱ5人集まるってなったら、仕事するよね」多忙な嵐メンバーは、各所に「時間が無い」と言っているそうで、二宮は「いきなり“結成日はみんなで朝からワイワイやってました”とか言ったら、時間あんじゃねーかコノヤロー!って、きそうだよね(笑)」と、ファンのみならず今度はスタッフの心理まで読んだコメントも。かと思いきや「そっか、嵐と一緒に仕事してる人でそんなこと思う人はいない!」と、さらに上手な発言で、心をつかんでみせるのだった。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる