星野源と宮野真守に共通する“姿勢” ラジオ共演から2人の関係性を探る
「声優とアーティストの差はいらないと思ってて、その垣根を壊してくれる存在」。8月1日放送の『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のゲストに宮野真守を迎えた、星野源の発言だ。この日の番組は、リスペクトし合う2人の関係性が垣間見える放送だった。
2人は2016年10月『AERA』の連載「音楽の話をしよう」で対談を行なうと、2017年5月に放送された『おげんさんといっしょ』(NHK総合)で共演。『おげんさん』放送終了後には一緒にご飯を食べに行き、仲を深めたという。
今回『おげんさん』ぶりに再会、共演した2人は深夜らしく“変態トーク”を展開しつつも、互いを尊敬した発言が多かった。星野は自身のライブでコントを行なう宮野に対し、「なんでこの人テレビでないんだろう? と思って。さらにそこ(テレビ)でも輝く人だと思う」とそのエンターテイナーぶりに言及。冒頭に記した発言からも分かる通り、普段は別のフィールドで活躍する宮野を、一人の表現者として対等に評価して一目置いているようだった。
一方自身をプレイヤーと呼んだ宮野は、楽曲や作品を作るクリエイターへの憧れを語り「オープニングの(「Family song」についての)話を外で聞いててグッと来ちゃって」と発言。星野は番組冒頭、高畑充希、藤井隆など『おげんさん』出演メンバーが再集結した「Family song」MVについて「『サザエさん』的な風景の中で、性別がぐちゃぐちゃであるというのも未来にもしかしたらあるかもしれない」と語り、「あの頃に戻りたい、ではない」「過去をリスペクトした今、というのを表現したかった」とコメントしていた。宮野はこうした作品に対する星野の言葉に感動した様子だった。
さらに番組中に星野は、ライブに度々登場するニセ明が生まれるきっかけになったという、雅マモルについても熱い思いを語った。雅マモルは宮野とライブやイベントで何度も出演しており、「恋はホップステップジャンプ」というオリジナル曲も持っている“永遠の16歳”の売り出し中アイドルだ。そんな昭和のアイドルを思わせるポップな見た目の雅マモルと、布施明を意識したロングヘアとサングラスが特徴のニセ明。ライブに彼らを呼び込むような遊び心と、表現活動にストイックに向き合う姿勢、どちらも有して既存の枠にとらわれぬ活動をしているのが、星野と宮野の共通点かもしれない。