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『欅共和国 2017』徹底レポートその1

欅坂46はまだまだ面白くなるーー『欅共和国 2017』に感じたグループの真骨頂と課題

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 欅坂46が初の野外ワンマンライブ『欅共和国 2017』を7月22日、23日に富士急ハイランド・コニファーフォレストにて開催した。漢字欅(欅坂46)、ひらがなけやき(けやき坂46)が揃いステージに立つ単独公演は、今年4月6日に国立代々木第一体育館で実施された1stアニバーサリーライブ以来。7月19日には待望の1stアルバム『真っ白なものは汚したくなる』がリリースされたばかりとあって、2日間で合計2万5000人を動員した。本稿ではこのうち、7月23日公演について記す。

 けやき坂46の全国ツアーを除けば、欅坂46としての本格的なワンマンライブは昨年12月24日、25日の有明コロシアム公演と、今年4月のアニバーサリーライブのみ。比較対象が少ないものの、初のワンマンライブとなった有明コロシアム公演がファンの間で伝説的なステージとなっているだけに、いかにこのライブを超えていくかが大きな鍵と言える。また、有明公演では当時の持ち曲(シングル3作分)すべてを披露したものの、続く代々木公演ではそれプラス4thシングル『不協和音』収録曲、しかもリリース順に披露していくという特殊な構成だったため、なかなか比較が難しいところがあった。

 さらに、今回の野外ワンマンライブは8月2日からスタートする欅坂46初の全国アリーナツアーの前哨戦的なもの。彼女たちはツアーのほか、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017』『SUMMER SONIC 2017』といったロックフェスへの出演も決定しており、今回の2公演を成功させることで今後の活動を勢い付けたいという思いも強かったはずだ。

 そんな欅坂46にとって初の野外ワンマンライブ。筆者は注目ポイントをいくつか用意して、今回のライブに臨んだ。

(1)今泉佑唯の不在がもたらすもの
(2)けやき坂46の躍進
(3)明るい野外でどのような演出を用意するのか
(4)アルバム曲の増加によるセットリストの可能性

 まず(1)についてだが、これはつまり、小林由依とのユニット“ゆいちゃんず”の楽曲が披露できないことを意味する。彼女たちのフォーキーな楽曲が長丁場のライブ中で程よいアクセントとなっていただけに、ライブの進行に大きな影響を与えることは間違いない。(2)については、漢字欅よりひと足先に全国ツアーを実施中のひらがなけやきが、ライブを通じて実力や存在感を急激に高めていることが、このライブでどのような影響を与えるのか。(3)は単独公演で屋内ならではの暗闇を効果的に演出として用いたステージングが、まだ明るい野外でどう変化するのかについてだ。そして(4)は、これまでにない組み合わせのユニットが複数誕生し、また楽曲的にも既存のイメージを覆すような新機軸が展開されたアルバム『真っ白なものは汚したくなる』の誕生により、ライブの構成や見せ方に複数の選択肢が生まれたこと。こういった要因が、この野外ライブにどのように作用するのかが非常に気になっていたのだ。

 さて、実際のライブだが、“欅共和国”というライブタイトルにちなんだ、非常にコンセプチュアルなオープニングとエンディングが用意されていた。通常欅坂46のライブは「Overture」と題したオープニングSEから始まるのだが、今回はちょっと構成が異なった。まず壮大なマーチに合わせて、マーチング隊をイメージした衣装を身にまとったメンバーがステージに行進しながら入場。中央に平手友梨奈を据え、他のメンバーはフラッグを使用したマーチングパフォーマンスで会場を湧かす。そしてアリーナ後方からステージに向けて運ばれた2つの欅共和国国旗がステージ後方に吊るされると、メンバーはステージから捌ける。共和国の祝祭がこれから始まると言わんばかりのオープニングに会場がどよめくと、ここで改めて「Overture」が流れ始める。そこからステージ衣装に着替えた欅坂46のメンバー(この2公演は米谷奈々未が学業のため欠席)が再登場し、「サイレントマジョリティー」からライブをスタートさせた。


 曲のスタートと同時に驚かされたのが、ステージ前方に高々と噴きあげる水柱の存在だ。曲の進行にあわせて、すさまじい量の水柱が効果的に噴き上がり、メンバーは観客を濡らしていく。しかし、メンバーはこれに臆することなく、凛とした表情でキレキレのダンスを展開。そのまま「世界には愛しかない」「二人セゾン」と、大ヒットシングル3曲を冒頭で惜しみなく披露して、会場は早くもピークのような盛り上がりを見せる。特に「世界には愛しかない」では志田愛佳と渡邉理佐がホースを使って客席に放水したほか、志田の合図で観客がジェット風船を空に向けて飛ばすなど、野外でしかできない演出で会場の一体感を高めていった。

 MCを挟んでから志田、菅井友香、守屋茜、渡辺梨加、渡邉からなるユニット“青空とMARRY”の「青空が違う」でライブが再開するのだが、今回のライブはこれまでと違ったポイントは、こういったユニット曲中に他のメンバーが観客を煽るために登場した点だろう。「青空が違う」では他のメンバーが巨大なバルーンを客席に投げ込んだり、FIVE CARDS(上村莉菜、長沢菜々香、土生瑞穂、 渡辺、 渡邉)の「僕たちの戦争」では水鉄砲を持った欅坂46の面々が観客やメンバーを濡らすなど、茶目っ気たっぷりの演出が用意された。

 かと思えば、平手はソロ曲「渋谷からPARCOが消えた日」で大型バイクの後方にまたがってステージに登場。この極端な緩急のつけ方も、野外ならではと言えるかもしれない。

      

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