04 Limited Sazabys、“最初の”武道館公演で凝縮して見せたバンドの軌跡

フォーリミ武道館公演で見せた軌跡

 「僕たちは特別、金とかコネとかあったわけじゃないし、オーディションに受かったわけでもない。ちょっとずつちょっとずつ、名古屋のガラガラのライブハウスから少しずつ仲間を増やして、地続きでここまでやっとこれました」―――GENはこの日、日本武道館に立てた理由を「自分たちの実力」だとは一言も口にしなかった。音響、照明、舞台、レコード会社、ライブハウスで迎えてくれるスタッフ、志半ばで現場から去っていった仲間、今なお現場で互いを高め合える仲間がいてくれたからこそ成し遂げられた一日だと語ったその姿と目に滲む涙には、嘘や世辞はひとつもない。

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 そんな真っ直ぐな4人がラストに贈った「Terminal」「swim」は、今まで以上に熱く胸に響いた。彼らが<あの日の自分を許せないな/選び間違えた日々を返せよ>と惑いながらも乗り越え歩んだ日々は、決して間違っていなかった。「皆さんの未来に光が射しますように、俺たちに光が射しますように。そして日本のロックシーンに光が射しますように」という願いを、自らの手と足と歌で叶えにいく。そんな確固たる未来を見据えた熱演で、念願のステージでの本編を終えた。

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 そして鳴り止まない大歓声に招かれ「どこまでいけるか分からないけど、ここまで来たからには山頂目指すしかない!」と挑んだアンコール、さらにはミラーボールの光が星のように降り注いだ「midnight cruising」をプレイしたダブルアンコールと続き、武道館での特別な時間を一秒も余すことなく共有した4人。「みんなの青春にはなりたくない!少しでも長い付き合いをしたい!」という彼らの“最初の”武道館公演は、盛大な大歓声と拍手に見送られて幕を閉じた。
 
 絶えず高みを目指すバンドなら、それが例え武道館公演でも、過ぎてしまえばいち通過点なのだろう。それでも彼らの現時点で最大のポイントになったことは間違いないし、この最高の夜を越えたフォーリミのこれからが楽しみで仕方がない。そんなフォーリミがゴールとスタートを同時に切った奇跡の瞬間に立ち会えたことを誇りに思う。

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(取材・文=峯岸利恵/写真=Viola Kam (V'z Twinkle Photography)、ヤオタケシ)

【セットリスト】
01. monolith
02. fiction
03. escape
04. Chicken race
05. Warp
06. drops
07. Now here, No where
08. labyrinth
09. nem...
10. Grasshopper
11. knife
12. Lost my way
13. imaginary
14. Buster call
15. Remember
16. Any
17. compact karma
18. bless you
19. Night on
20. mahoroba
21. cubic
22. discord
23. Letter
24. milk
25. hello
26. eureka
27. Horizon
28. Terminal
29. swim
<アンコール>
30. climb
31. Feel
<ダブルアンコール>
32. midnight cruising
33. Give me

04 Limited Sazabysオフィシャルサイト

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