丸本莉子 × いであやかが語る、“歌”の確かな届け方「包み込むように歌いたい」

丸本莉子 × いであやかが語る、歌の届け方

 丸本莉子が、“呼びたいお客様”とセッション・トークを織り交ぜたアットホームなライブ・イベント『満月の夜の丸本さん家』をスタートさせた。丸本さん家に招かれた記念すべき第1回目のお客様は、いであやか。互いのソロライブ、トークコーナー、2人のセッションを経て、「あーちゃん」「りーちゃん」と呼び合う丸本といでの仲に加え、歌を通じて会場の観客との距離まで近くなっていくアットホームな感覚があった。

 今回、ライブでの共演を終えた丸本といでを迎えて対談を行った。当日の様子を振り返りながら、丸本、いでが今春リリースするアルバム、今後のイベントの構想に触れた。ライブ当日のトークコーナーの延長戦とも言える、互いの音楽観についての話は必見だ。(渡辺彰浩)

「「ココロ予報」のサビのメロディーが定期的に頭の中で流れる」(いであやか)

ーー1月13日のライブ『満月の夜の丸本さん家』開催からしばらく経ちますが、その後2人で会う機会はありましたか。

いで:今度ご飯に行こうと話しているところですね。

ーーそこまで仲良くなったんですね! 改めて、お互いなんと呼びあってるんでしたっけ?

丸本:あーちゃん。

いで:りーちゃん。

ーーライブで決めたあだ名は続いているんですね。

丸本:メールでもお互い呼び合ってます。あーちゃんはメールがすごい女の子らしくて、返信が超早いんですよ。絵文字とかもすごい可愛くて。これがモテる秘訣なんだろうなとすごい勉強になります。

いで:いや、違う!(笑)。来たらすぐ返したくなるし、彩り豊かにしたい。でも、人は選びますよ。まったく絵文字を付けない人もいますし。りーちゃんだから付けてる。

ーー仲が良いのが伝わってきますね。

丸本:あーちゃん、りーちゃんと呼び合うのが初々しいというか。

いで:楽しくなってきて。メールだけ見ると付き合ってるみたい。

ーー今回のライブのきっかけが会場の月見ル君想フからのお誘いだったと当日のMCで話していましたね。

丸本:そうなんです。2マンイベントはあまり開催してこなかったというのと、毎年開催しているワンマンライブ『丸本ん家(ち)へようこそ』が会場を家に例えているので、今回も家に見立ててお客さんを呼ぶというスタンスでやりたいねというところで話が広がっていきました。あーちゃんとは2年前に一度渋谷のライブハウスで出演が一緒になったことがあって、その時からまたご一緒したいという思いがあり、今回お誘いしました。

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丸本莉子

ーーそれが2人の最初の出会いだったんですね。お互い、最初の印象はどうでしたか?

いで:りーちゃんは広島感がすごかった(笑)。広島出身で広島カープを応援されているのをTwitterで見ていたので、ライブで会った時に「あの広島の方だな」という印象がありました。

丸本:あーちゃんがデビューした年に私は上京したんですけど、その当時「雲の向こう」がCMソングに起用されていたりして、「私も東京に行ってこんな風に活躍したい」と目標に見ていたので会った時は嬉しかったですね。あの時が高校生とは……。

ーーいでさんの方がデビューは先なんですよね。以前のインタビューで、丸本さんには小さい頃に母親と松田聖子やアン・ルイス、中森明菜などを一緒に聴いて育ったと語っていただきましたが、いでさんは幼少期はどのような音楽を聴いて過ごしていたのですか。

いで:父はずっとThe Beatlesを聴いていて、アメリカ人の母はダンスをするのでダンスミュージック、チャカ・カーンとかレイ・チャールズ、キャロル・キング、Carpentersなど王道の70年代辺りの音楽をずっと聴いて子供の頃は過ごしていました。洋楽が流れるラジオチャンネルばかりを聴くというのが当たりまえの環境で育って、私も洋楽が好きだったので雰囲気だけですが一緒に歌ったりして、小学生から高校生まではそういった音楽ばかりを聴いていましたね。アイドルに夢中になっている友達とはなんとなく話だけを合わせてました。作詞、作曲をし始めたのが中学2年生の頃です。

丸本:早い!

いで:音色が好きだったピアノを習いたいと両親にお願いしたのが、小学校1年生の時でした。ピアノはピアノで、歌は歌で好きだったんですけど、中学2年生の頃に2つが合体してピアノの弾き語りをするようになって、録音にも興味を持つようになりました。その当時すぐはできなかったんですけど、レコーダーを買えばできるということを知って、ピアノと歌を録音してとなると自分の曲が必要だ、歌詞が必要だ、となってそこから歌詞を書き始めたのが始まりです。

丸本:あーちゃんは、ほぼ自分で作った歌を歌っていて、いつもすごく耳に残るメロディーだなと思う。ライブ当日も、ハンドマイクで歌っていた時とピアノ弾き語りの時とで全然響き方も違っていて、2つが楽しめたよね。あの日歌っていた「ステーション」が好きだな。

いで:嬉しい。私は、2年前のライブで一緒になった時からなんですけど、「ココロ予報」のサビのメロディーが定期的に頭の中で流れるんですよ。今回のライブでまた聴いて、改めていい曲だなと思って。あとは、りーちゃんの声はすごく印象的。リハーサルの時に目の前で聴かせてもらったんですけど、いろんなところが振動しているような倍音が出ていて、それが心地よくて。

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