清 竜人25はアイドルシーンにどんな衝撃を与えたか? 宗像明将が語る、グループの魅力と解散
清 竜人25が、グループの解散を発表した。
清 竜人25は、シンガーソングライターである清 竜人が2014年に立ち上げたアイドルユニット。プロデューサー兼メンバーである清 竜人とその妻である清 咲乃、清 亜美、清 美咲、清 可恩、清 優華の女子メンバー5名で構成されている。妻たちとのパフォーマンスでは時に過激なパフォーマンスを見せる“一夫多妻制”というコンセプトは、当時アイドルシーンに衝撃を与えた。
グループの解散は、11月20日にZepp Tokyoにて開催したツアーファイナル『清 竜人25“ライブツアー 2016 秋”』のアンコールラストで歌われた新曲の途中で、竜人から「清 竜人25、解散します♡ ごめんね♡」と告げられた。来年、2017年6月17日に千葉県・幕張イベントホールにて開催する『清 竜人25“ラスト♡コンサート”』がグループの解散コンサートとなる。
多くのファンを熱狂させ続ける清 竜人25にはどのような魅力があるのか。グループへのインタビューやライブレポートを多く担当している音楽評論家の宗像明将氏は、アイドルシーンにおいて「異彩を放つ存在」であると語る。
「清 竜人25は、アイドルというフォーマットの中で、エンターテインメント性をワンランクアップさせたグループでした。日本のアイドルシーンは良くも悪くも物語性に毒されているところがありますが、そこに清 竜人25は一夫多妻制というコンセプトを持って登場した。バラエティ番組に出演することも多々ありましたが、一夫多妻制というコンセプトは一般層に届くぐらい圧倒的にキャッチー。コンセプトに加えて楽曲とメンバーのパフォーマンスで一気に人気を獲得していきました。ライブ中に竜人さんが夫人たちを抱きかかえたり、触れたりイチャイチャすることは今では周知の事実ですが、初めて見た時は相当の衝撃でした。それを見てファンが盛り上がるという、そんな空間を作り出せるのは清 竜人の特別な才能です。男性がセンターの清 竜人25は、日本のアイドルシーンの中でも異彩を放っていたと思いますね」
清 竜人25は、もともとアルバム1枚をリリースして活動を終えることを予定していた。しかし、アルバム『PROPOSE』発売後もグループの活動は続いていくこととなる。第7夫人として加入した清 優華の存在、そして初のツアー『清 竜人25“ハネムーン♡ツアー”』でのファンの熱量が、グループ活動を続けるカンフル剤の役目を担ったという。
「当時、新メンバーの清 優華さんが入ったことによってグループのオリジナリティーがさらに増した感じはしました。今までのアイドルにはない彼女の存在に、新鮮味を覚えた新規のお客さんもいると思います。また、竜人さんも夫人のみなさんも“ボルテージ”を意識しているのを話していて感じました。アルバムリリース直後に開催した『清 竜人25“ハネムーン♡ツアー”』でのファンの現場の空気、熱量はすごかったですね。一年で終わらせるボルテージではなかった。そこはグループに大きな影響を与えたと思います」
楽曲の作詞・作曲は清 竜人が担当している。シンガーソングライターとしての清 竜人から一線を画した楽曲性のデビュー曲「Will♡You♡Marry♡Me?」はセンセーショナルな1曲であった。
「清 竜人25の楽曲は一貫してブラックミュージックの要素が強いのですが、竜人さんはパフォーマーとしてもステージに立つので、グループに何が足りないかを常に考えているはず。Tom-H@ckをアレンジャーに迎えた『A・B・Cじゃグッと来ない!!』ではサウンドにテクノの要素を入れていたり、『アバンチュールしようよ♡』はAORサウンド、『My Girls♡』は四つ打ちを意識しています。ブラックミュージックを根ざしながら、シングル1枚毎とかに多様性、新しい方向性を打ち出してくるのは強力です」