森朋之の「本日、フラゲ日!」vol.25
RADWIMPS、桑田佳祐、三浦大知…ヒットを後押しする、他ジャンルとの“意味あるコラボ”
名門レーベル<Def Jam Recordings>移籍第一弾となるニューアルバム『DAWN』をリリースするAK-69も、さまざまなジャンルとつながりながら知名度を上げてきたアーティストだ。とくにシンクロ率が高いのがスポーツ選手。数年前からプロ野球選手の登場曲使用率NO.1という称号を獲得、さらにシングル曲「Flying B」が“内村航平選手が試合前に聴く曲”として知られたことも記憶に新しいが、聴く者を鼓舞し、アゲまくるパワーはこのアルバムでも存分に発揮されている。般若、2WINなどのヒップホップアーティストのほか、UVERworld、清木場俊介などが参加していることも、AK-69の“つながる力”を証明していると言えるだろう。
今年の夏にルミネマン渋谷で“KEYTALK祭”を開催するなど、ライブ以外の場所でもバンドの魅力を訴求してきたKEYTALKの9thシングル『Love me』の表題曲は首藤義勝(Ba/Vo)の作詞・作曲によるダンスポップチューン。徹底的にポップであり、ライブ会場で初めて聴いてもすぐに盛り上がれる楽曲だが、単純な4つ打ちではなく、ソウルミュージック的なテイストを取り入れながら、ポップスとしての精度を高めているところがポイント。バンドシーンの枠を超え、幅広くJ-POPユーザーにも受け入られるナンバーだと思う。
■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。