モーニング娘。’16 牧野真莉愛の初センターは、激変するハロプロの新機軸となるか?
モーニング娘。’16が、11月23日にリリースする『セクシーキャットの演説/ムキダシで向き合って/そうじゃない』収録楽曲のMVを公開している。今作は、激変する現在のハロー!プロジェクトに新手を投じるような作品となっている。
62ndシングルである今作の収録曲の中で、注目すべきは牧野真莉愛が初めてのセンターを務める「そうじゃない」。牧野は最もグループ歴が浅い世代第12期メンバー。今年5月よりパーソナリティを務めるラジオ番組『まりあん♥LOVEりんですっ♥』(CBCラジオ)をスタートしたグループの中でも“新世代”として期待がかかっているメンバーの一人だ。つんく♂のブログにも牧野フィーチャー曲を作りたいという打診が事務所からあったことが明かされている。「歌謡曲」をテーマにしたという、“デジタル歌謡”ともいうべきサウンドのこの曲では、譜久村、石田、佐藤、小田の4人が全体を引っ張りながら、センターの牧野に花を持たせているのが印象的だ。(参考:モーニング娘。’16 牧野真莉愛は道重さゆみの魂を受け継ぐ? 新センターの実力を読む)
MVでは、楽曲終了後も映像が続き、グループメンバーが散り散りになっていく中、牧野が真っ直ぐとした眼差しで、しっかりと足音を立てながら歩いていく様子が描かれている。11月6日には、音楽番組『シブヤノオト』(NHK総合)に出演。モー娘。のリハーサルにMCのチュートリアル・徳井義実が潜入するという番組内容であったが、牧野が率先して徳井にダンスをレクチャーしていた。ハロー!プロジェクトは、℃-uteの解散、かつてBerryz工房のメンバーとしてハロプロを牽引しカントリー・ガールズのプレイングマネージャーを務めている嗣永桃子の卒業が発表され、2017年が激動の年になることが仄めかされている。℃-uteの次にハロプロ歴が長い和田彩花が在籍し益々勢いづいているアンジュルム、初の日本武道館公演を成功させたJuice=Juice、人気が加速する中1stアルバム『辛夷其ノ壱』をリリースするこぶしファクトリーなど、世代交代を意識し活気づくハロプロだが、「そうじゃない」で牧野がグループのトップを歩く映像は、世代交代の波に飲み込まれないと言わんばかりに、モー娘。のハロプロ内での位置付け、新しい「モーニング娘。’16」をイメージさせる象徴的な姿である。