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太田省一『ジャニーズとテレビ史』第二十六回:Hey! Say! JUMPとジャニーズWESTに見る「これから」

Hey! Say! JUMPとジャニーズWESTの好調ぶりが示す、ジャニーズの「これから」

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 10以上ものグループが現在活動中でしのぎを削るジャニーズだが、7人以上の大人数で全員が20代となると2つに絞られる。2007年デビューのHey! Say! JUMPと2014年デビューのジャニーズWESTである。『リトルトーキョーライフ』(テレビ東京系)にも回替わりで出演するこの2グループだが、それぞれの活動も活発だ。そこで今回は、この若手2グループを取り上げてみたい。

 この10月からHey! Say! JUMP・山田涼介の「月9」初主演となる『カインとアベル』(フジテレビ系)が始まった。ドラマは現在まだ放送中だが、「カインとアベル」といえば、旧約聖書にある有名な話。兄弟間の確執や葛藤を描く物語の原型として、これまで映画『エデンの東』など数々の映画、ドラマ、小説などの素材になってきた。

 山田涼介本人にとっても、今回の出演が重要な一歩になることは間違いない。「月9」は、これまで田原俊彦、東山紀之、木村拓哉、滝沢秀明、松本潤、山下智久などが主役を務めてきたジャニーズに縁の深い枠でもあり、そうした錚々たる顔ぶれのなかに山田涼介という名前が加わったことになる。深遠なテーマを含んだ今回のドラマで、山田涼介という俳優が彼ならではの繊細な表現力をどう発揮していくのか興味深い。

 それは、彼の所属するHey! Say! JUMP自体が次のステップアップを求められる時期に入ったということの表れでもあるだろう。

 今回の山田の役柄は、不動産会社の社員。したがって、スーツ姿の場面も多い。前クールのドラマ『HOPE~期待ゼロの新入社員~』(フジテレビ系)で主演の中島裕翔も商社マン役で同じくスーツ姿が多かった。役柄のうえとはいえ、普段グループで歌い、踊っているときとは印象もかなり異なる。そうしてイメージの幅を広げることが必要にもなってきたということだろう。

 俳優業という意味では、知念侑李も今年映画『金メダル男』で内村光良とのW主演というかたちで初の主演を務めた。運動が得意な主人公という設定でもあり、身体能力の高さを誇る彼ならではの役柄でもあった。また伊野尾慧も、7月から放送されていたサスペンスドラマ『そして、誰もいなくなった』(日本テレビ系)で物語の重要な鍵を握るミステリアスなバーテンダー役を演じ、バラエティや情報番組とはまた違う一面を見せていた。

 こうしてメンバーの俳優としての活躍も目立ってきたHey! Say! JUMPだが、そんな彼らも来年結成10周年を迎える。全員平成生まれで年齢的には若手だが、キャリア的には十分な経験を持つ。昨年は京セラドームで初の単独カウントダウンコンサートを開催し、今年も東京ドームで年末年始の公演が決定している。

 彼らの冠バラエティ番組である『いただきハイジャンプ』(フジテレビ系)でも、各メンバーのキャラクターがいいかたちで見えるようになってきた。ソロでもバラエティ出演の経験を積んでいる八乙女光や有岡大貴が自分でボケるのはもちろんだが、他のメンバーをいじってその面白さを引き出す場面も目立つ。そうしたなかで、たとえば髙木雄也のクールな見た目とはギャップのある天然っぷり、岡本圭人の意外にツボをついた冷静なツッコミの面白さ、しっかり者の一面を持ちつつ時おり愛すべき“ポンコツ”な面を見せる薮宏太など、メンバーのキャラもくっきりしてきた印象だ。

 Hey! Say! JUMPには、元々グループとしてのふわふわ感というか、独特の癒し系の魅力がある。それは他のジャニーズグループに比べても際立った特長だ。ただ反面、それは個々の印象が弱まってしまうことにも通じる。だが最近の『いただきハイジャンプ』の内容からは、グループとしての和気藹々とした空気感と個性の表現のバランスがよくなってきているのが感じられる。

      

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