あいみょん、Twitter連動の映像どう広まった? 新曲「生きていたんだよな」の強烈なメッセージ

あいみょん「生きていたんだよな」を読み解く

 ほとんど色を使わないアニメーションが進むにつれ、女の子の息苦しさや切迫感がありありと伝わってくる。しかし、その重々しさを表現するだけが、このムービーの目的なわけではない。サビの部分では、力強いあいみょんの歌声による<生きて 生きて 生きていたんだよな>のリフレインに呼応するように、ひとつひとつの「死ね」という言葉が、「生きて」に転化されていくのだ。「生きて」という言葉は、赤、緑、黄色、青などカラフルな色で染まっている。終盤では、その「生きて」という言葉がひとつに合わさって女の子の背中の翼となり、彼女が自由に空を飛ぶ手助けをする、という演出へと変わっていく。

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 あいみょんは、この「生きていたんだよな」で、命の最期の一瞬と向き合いながらも、死ではなく、生きることを歌っている。だからこそ聴き終わった時には、絶望ではなく、何かポジティブなエネルギーが沸き上がってくるのだ。

 シンプルで瑞々しいバンド・サウンドと抜けの良いメロディの中で惹きつけられるのは、あいみょんの歌声そのものだ。ポエトリー・リーディングから幕を開け、時に柔らかく、時に刺々しく歌いながらも、その歌声には、ぶれることのない強い意志が貫かれている。そしてそれはそのまま、あいみょん自身の考え方や生き方が反映されているようにも感じられる。綺麗事が一切ない切れ味のある言葉は、あいみょんがそれほど真剣に、聴き手に本気のコミュニケーションを求めて歌っているということの証である。

 11月30日、あいみょんはシングル『生きていたんだよな』とともにワーナーミュージック内レーベル<unBORDE>からメジャーデビューを果たす。弱冠21歳。メジャーという新しい世界に踏み出し、そこで、あいみょんはシンガーソングライターとしてさらなる成長を遂げながら、新しい歌を生み出していくだろう。この「生きていたんだよな」は、そんなあいみょんにとっての”はじまり”の曲であり、これから彼女の音楽に出会うだろう多くの人々にとっても、大切な曲となっていくだろう。

(文=若田悠希)

■ムービー情報
<作品コンセプト>
「死ね」……そんな言葉がネットには溢れています。“リアル”には見えづらい人々の心の闇。しかし、私たちはそれが可視化される世界に生きている。寛容や優しさが埋もれ、見えづらい世界。それこそが 今を生きる私たちの“リアル”です。そんな世の中に生きづらさを感じ、心が打ちひしがれそうになる女子高生と、彼女に「生きて」という強く確かな言葉を投げかける、あいみょん。彼女たちの心のやりとりを通じて人間の“生”を肯定する作品となっています。

<リンク>
あいみょん「生きていたんだよな」リアルタイム・ツイートムービー

■先行配信情報
「生きていたんだよな」先行配信
iTunes
Apple Music
※Apple Music、iTunes は、米国およびその他の国で登録されている Apple Inc. の商標です。
レコチョク

■リリース情報
メジャー1st シングル『生きていたんだよな』
発売日:2016年11月30日(水)
価格:¥1,080(税込)

<収録内容>
M.1 生きていたんだよな
M.2 今日の芸術
M.3 君がいない夜を越えられやしない
(全曲作詞・作曲:あいみょん)

■リリースイベント情報
あいみょん「生きていたんだよな」Release Event
2016年11月30日(水)19:00~start タワーレコード池袋店 店内
2016年12月4日(日)14:00~start 名古屋パルコ西館1F 特設イベントスペース
2016年12月4日(日)18:00~start タワーレコード梅田NU茶屋町店 店内
2016年12月9日(金)19:00~start タワーレコード福岡パルコ店 店内
2016年12月10日(土)12:30~start タワーレコード広島店 店内
2016年12月10日(土)17:00~start あべのHoop 1F オープンエアプラザ
2016年12月11日(日)17:00~start タワーレコード横浜ビブレ店 店内
2016年12月11日(日)20:30~start タワーレコード渋谷店4F

■その他ライブ情報
2016年12月3日(土)『下北沢にて’16』

■Eggsプロジェクト情報
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詳細はこちら。

■関連リンク
あいみょん オフィシャルホームページ
あいみょん Twitterオフィシャルアカウント

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