集中連載:90年代ジャパニーズヒップホップの熱狂 第4回
K DUB SHINE × DJ MASTERKEY対談 アメリカから持ち帰ったヒップホップの精神
――少し時計の針を戻すと、96年7月に「さんピンCAMP」が開催されました。キングギドラとBUDDHA BRANDにとって、どんな意味合いのイベントでしたか?
K DUB SHINE:正直、あんま思い入れがないんだよね。いくつかそのときやってたイベントの1つっていうか。その時はね。雨すごかったなとか。
DJ MASTERKEY:俺もそんなに思い入れがないんだけど(笑)。でもBUDDAH BRANDの知名度を上げてもらった感じはあるかな。
K DUB SHINE:裏話をすると、もともとあれはcutting edgeのショーケースとしてやろうとしてて。BUDDHAが主役で、みたいなのはいつの間にか決まってたんだけど、最初はBUDDHA とYOU THE ROCK★とシャカゾンビとECDとKダブシャインでやるっていう話だったんだ。だけど、せっかくヒップホップが盛り上がってるんだから、他のレーベルの アーティストも混ぜて大きなイベントにした方が良いんじゃないの?って、オレとYOU THE ROCK★が提案して。なぜならYOU THE ROCK★は雷を出したいし、俺はキングギドラで出たいっていうのがあったから。じゃあ、RHYMESTERも出そうとか、わりとオレらが中心になって他のアーティストを呼ぶ流れにしたんだよね。だから、みんなそこんところをわかってんのかなって。みんな自分たちで「やってやったぜ!」みたいな気になってるかもしれないけど、「忘れてんの? 誘ったの俺たちだよ?」って(笑)。
DJ MASTERKEY:あはは(笑)。(続きは12月上旬発売予定の『私たちが熱狂した90年代ジャパニーズヒップホップ(仮)』にて)
(取材・文=猪又孝(DO THE MONKEY)/写真=石川真魚)
■書籍情報
『私たちが熱狂した90年代ジャパニーズヒップホップ(仮)』
価格:1,620円
発売:12月上旬予定
単行本(ソフトカバー): 192ページ(予定)
出版社: 辰巳出版