スコット&リバースが語る、J-POPの革新性と魅力「日本の音楽が僕を自由にしてくれた」

スコット&リバース、J-POPの魅力を語る

「『日本のバンド』として認めてもらうことが目標」(スコット)

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ーーさて、今回のスコット&リバースのシングルですが、それぞれ日本人アーティストとコラボレーションをおこなっていますよね。

スコット:すごく面白いことができたと思う。特にRIP SLYMEのPESさんがラップで参加してくれた「FUN IN THE SUN」は、今までにない感じの曲になりましたね。

ーーラップ部分を担当しているのがPESさんですよね。

スコット:そう。当日は僕がPESさんと一緒にスタジオに入ったんだけど、彼が前もってラップ部分の歌詞も書いてきてくれるかどうか分からなかったので、念のために僕の方でも用意しておいた。で、いざスタジオに入ったらPESさんもちゃんと用意してくれていたので、そちらを採用することにしたっていう経緯があって。僕が作ったラップとPESさんが作ったラップは、もう全くの別モノなんですよ。

リバース:え、なんだって? スコットがラップを書いたの!?(笑) それ聞かせてよ。

スコット:絶対イヤだね(笑)。

ーーどんなふうに違いますか?

スコット:特にリズムの取り方ですね。言葉でうまく説明できないのですが、言葉の乗せ方やリズムのノリ方が、アメリカ人とは違います。

ーースコリバではいつも、どんなふうに曲を作っているのですか?

スコット:大抵はリバースくんがデモを作ってくる。

リバース:他のコンポーザーとコラボすることもあって、「Doo Wop」はスウェーデン人のPatrik Bergerとの共作です。歌詞は、僕がまず英語で書いて、それをスコットが日本語の歌詞に直していくのだけど、いつもちょっと遅い。

スコット:頑張ってるよ!(笑)

Scott & Rivers 『Doo Wop feat.キヨサク(MONGOL800)』

ーー(笑)。そういえばこの曲のBメロも、日本人が大好きなIV-V-IIIm-IVというコード進行が使われていますね。やっぱり、日本語の乗せ方と英語の乗せ方では違ってきますか?

スコット:違いますね。日本人は、そこまで韻を踏まない印象。だけど僕はずっとアメリカでバンドをやっていたから、すごく違和感があるんですよ。なので必ず韻を踏むようにしている。普通に書くよりさらに難しいんだけど。

ーー言葉の選び方も違います?

スコット:違いますね。英語に比べて、日本語の方が言葉の量が必要。例えば、英語なら1音節で言い表せることを、日本では倍ぐらい書かないといけない。それも難しくて、だから(歌詞を書き上げるのが)遅くなっちゃう(笑)。

ーー「ほどけていたんだ」(『スコットとリバース』収録)とか、歌詞の内容もすごく日本的ですよね。〈毎日の電車に乗って プレッシャー感じて 期待に応えようとして 気が滅入って〉とか。

スコット:ああ、そうですね。リバースくんが英語で書いた曲を、わざと日本っぽいシチュエーションに寄せて作りました。

リバース:そう。僕が英語で書いたときは、僕のアメリカでのシチュエーションについて書いたものだったからね。

ーーライブのMCでは『紅白歌合戦』のことについても話してましたけど、紅白ってどんなイメージなのでしょう。

リバース:邦楽の最終目標っていうイメージ。だから、僕らも紅白に出られたら「日本のバンド」として認めてもらえるんじゃないかなって思ってる。

スコット:僕らはまだ「洋楽」扱いなんだよね。日本語で歌って、日本でCDを出しているのに何故だろう。昨年までメンバーの誰も日本に住んでいなかったからかな。いつか紅白に出演して、スコリバを「日本のバンド」として認めてもらうことが目標ですね。

ーー今の時点でニューアルバムは半分くらいできてるっておっしゃっていましたが、どんな内容になりそうか、最後に教えてもらえますか?

リバース:ウィーザーみたいな米国ポップロックのサウンドと、日本っぽいメロディをミックスしたような内容になると思う。ゲストボーカルも今以上にたくさん参加してもらいたいと思っているし、女性シンガーともデュエットできたらいいな。とてもエキサイティングだよ。

スコット:えーっと、スコット&リバースはいつもデュエットですけど?(笑)

(取材・文=黒田隆憲/写真=三橋優美子)

■リリース情報
Scott & Rivers
デジタル配信中
「Doo Wop feat.キヨサク(MONGOL800)」
「FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)」

Doo Wop feat.キヨサク(MONGOL800)
FUN IN THE SUN feat. PES(RIP SLYME)

日本オフィシャル・サイト

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