TOKIO 国分太一、テレビ出演数1位の理由 太田省一がMC力とキャラから読み解く
TOKIOの国分太一が、「2016上半期タレント番組出演本数ランキング」(ニホンモニター調べ)にて366本の出演数を記録し、1位であることが発表された。国分は、これまでも2014年、2015年に年間で1位を獲得しており、3年連続となる。ジャニーズにおいては、SMAPの中居正広がジャンル問わず数々の番組でMCを務め、その背中を追うようにしてV6の井ノ原快彦、嵐の櫻井翔、関ジャニ∞の村上信五、NEWSの小山慶一郎らも報道番組やバラエティの顔となりつつある。ジャニーズメンバーが各番組でMCとして果たす役割や、国分の番組最多起用の理由について、社会学者の太田省一氏に話を聞いた。
「国分さんは数あるレギュラー番組の中でも、『白熱ライブ ビビット』(TBS)や『国分太一のおさんぽジャパン』(フジテレビ)など月曜日から金曜日にかけての帯番組が多いです。他に個人のレギュラーもあるし、TOKIOとしてのレギュラーもある。それらの番組で目立つのは、MCとしての活躍です。番組のMCとしての高評価が最多番組出演という結果につながっているのではないでしょうか。2位のバナナマン・設楽統さんや5位の加藤浩次さんなど、同じく帯でMCをやっていらっしゃる方の名前がランキングに並んでいることからもそう思われます」
一方、他の番組MCを務めるジャニーズメンバーと、国分が務めるMCの仕方には違いがあると太田氏は続ける。
「ジャニーズの中で20位以内にランクインしているのは、国分さんだけなんですね。ジャニーズでMCとして活躍する中居さんや井ノ原さんといった、年齢的にも近い彼らと比べると、国分さんはいい意味で“サポート役”的な立場で番組を進行させていくことが特徴だと思います。同じMCでも、中居さんであればお笑い芸人顔負けの見事な仕切りで、自らが中心になって笑いを巻き起こす。井ノ原さんは、独特なほんわかとした自然体の優しさが伝わる“イノッチ節”が『あさイチ』(NHK)などを見ていても印象的です。その中で、国分さんはフラットに脇役に徹し、自分中心にやっていくというよりは、堅実に出演者を満遍なく引き立てています。そのなかで、ちょっとした会話の隙間やCM入り前の短い時間でさらっと面白いことを言ってちゃんと自分の存在感も発揮する。そんなところは、アドリブ能力を兼ね備えたアナウンサーに似たスキルを感じさせます。それが、彼ならではのMCスタイルではないでしょうか」