KinKi、TOKIO長瀬、KAT-TUN亀梨、JUMP伊野尾……2016年注目のジャニーズを太田省一が深掘り解説

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(C)タナカケンイチ

 今年2016年も一カ月が過ぎた。今回は、昨年末から年明けにかけて色々な番組を見ながら個人的に気になったジャニーズ、今年期待したいジャニーズを挙げてみたい。

 今年7月、デビュー20周年目に入るKinKi Kidsは、より注目度の高まる一年になりそうだ。毎年年末から年始にかけて行われるツアーとの絡みはあるが、まだ正式出場のない『NHK紅白歌合戦』への初出場も、いまから気の早い話とは言え期待がかかる。

 レギュラーの冠番組『KinKi Kidsのブンブブーン』(『ブンブブーン』)(フジテレビ系)も、彼ららしいユルさがちょうどいい番組の空気感になってきて心地よい。小栗旬とママチャリで荒川河川敷をただ走るという回では二人が自転車をこぐレアな場面が見られるなど、彼らとしては珍しいロケ番組である効果も十分に感じられる。また昨年に続き、年始番組として放送された『堂本兄弟2016 あけましておめでとうSP』(『堂本兄弟SP』)(フジテレビ系)では、東京スカパラダイスオーケストラらとスペシャルメドレーを披露し、歌手としての健在ぶりを見せてくれた。

 以前このコラムでもふれたように、KinKi Kidsはジャニーズ史上初のデュオであり、後に続く関ジャニ∞、ジャニーズWESTといった関西出身者で構成されるグループのパイオニアでもある。一方、ソロとしても堂本光一は舞台、堂本剛はバンド形態の音楽とそれぞれ精力的に活動を繰り広げている。舞台とバンドはジャニーズの歴史を形づくってきた重要なエンターテインメントの柱だ。その意味でKinKi Kidsは、ジャニーズの革新的部分と伝統的部分が交わる要の位置にいる存在だとも言えるだろう。その彼らが今年デビュー20周年のメモリアルイヤーを迎え、どんな活動を展開してくれるのか目が離せない。

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(C)タナカケンイチ

 そのKinKi KidsとジャニーズJr.時代から縁が深いのがTOKIOの長瀬智也だ。この年明けにも『堂本兄弟SP』や『ブンブブーン』にゲスト出演し、当時の寮生活のエピソードを語り合い、Jr.時代の楽曲をコラボするなど、仲の良いところを見せていた。

 それ以外にも長瀬は、この1月から天才病理医に扮する主演ドラマ『フラジャイル』(フジテレビ系)が始まったこともあり、他のジャニーズグループの番組を含め多くのバラエティ番組に出演が続いた。

 そこで再認識したのは、長瀬のバラエティ能力の高さだ。例えば、これまであまりちゃんと絡む機会のなかったHey! Say! JUMPの番組では、強面かと思えば実はちょっと頼りなげな先輩として笑いをとり、明石家さんまの番組に出れば、ジェスチャーゲームを全力でやり切るというように臨機応変、柔軟な適応能力を発揮していた。

 長瀬智也には俳優としてのイメージが強い。実際、これまで多くの名作に出演してきたし、今回の『フラジャイル』もミステリアスな面のある孤高の主人公を見事に造形している。だがその一方で、TOKIOの一員としてバラエティにも豊富な経験はあるにせよ、ソロのタレントとしてもこれだけのポテンシャルがあるというのは私にとっていい意味で大きな驚きだった。今後もこうした彼を見る機会に恵まれることを期待したい。

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