Little Glee Monsterが考える、ボーカルグループとしての“強さ”「ひとつにまとまらないのがリトグリの良さ」

リトグリのVo.グループとしての“強さ”

「とうとうこういう曲にもチャレンジするのか!」(麻珠)

──シングル2曲目の「Happy Gate」は歌詞こそ違うけど、ソニー損保のCMでお茶の間の皆さんにはおなじみの1曲。あのメロディは一度耳にすると思わず口ずさんでしまうんですよね。改めてテレビCMの力ってすごいなと思わされました。

アサヒ:その影響力は私たちもひしひしと感じています。

麻珠:ソニー損保のCMは印象的なフェイクから始まるので、余計耳に残るんでしょうね。

かれん:以前いろんな女子高生の方たちが集まるイベントに出させていただいたことがあって、その場でもソニー損保のCMで知ってくれた人たちが多かったんです。

manaka:CMでリトグリやこの曲を知った人たちがCDを聴いたら、「本当はこういう曲だったんだ、こういう歌詞だったんだ」と驚くかもしれないですね。

──確かに。そして「いろんなタイプの曲を歌ってるんだな」ってことにも気づくでしょうし。3曲目の「Never ending dreamer」はMBS春の高校野球『みんなの甲子園』テーマソングに採用され、3月の全国ツアーでも先行披露されたリトグリの新境地を伝える1曲です。

manaka:早口というか早回しのフレーズが続くので、レコーディングは大変で。

アサヒ:難しかった! この曲は言葉にアクセントを強く付けないと聴いてる人に伝わらないと思うので、そこも難しかったです。

芹奈:何回も噛みそうになってやり直したりとか。でもその速さが情熱感を出してるかなと思いますね。

──リトグリにはこれまでアップテンポの曲はありましたけど、16ビートで、しかもここまで早回しで歌う楽曲はなかったですもんね。

麻珠:そうなんです。だから「おお、とうとうこういう曲にもチャレンジするのか!」と思いましたし。

──実際、ライブで初めて聴いたときは今までにないタイプだったのもあって新鮮でしたし、歌と歌が強くぶつかり合うあの感じもカッコ良いと思いました。

芹奈:あそこはかなりこだわりましたし、聴かせどころだと思います。

「『JOY』が4曲の中で一番難しかった」(芹奈)

──そして4曲目「JOY」はヒャダインこと前山田健一さん書き下ろしの1曲。リトグリとヒャダインさんって、すごく意外な組み合わせですよね。

全員:ふふふ(笑)。

manaka:めっちゃ嬉しかったですね。私はヒャダインさんに曲を書いていただけたらなと思っていたので、決まったときは「ええっ、めっちゃ嬉しい!」と思ったんですけど、実際にレコーディングのときにお会いしたときはみんな緊張しすぎて(笑)。もうカッチカチになってしまったんです。そういう意味でも、今回のレコーディングで一番緊張したのは「JOY」でしたね。

芹奈:うん、緊張した(笑)。

──しかも多くの人がイメージする「ヒャダインさんが書く不思議なサウンドで複雑な展開の楽曲」ではなく、すごく王道でど直球のゴスペルナンバーだから、余計に驚きました。

manaka:私、でんぱ組.incさんが大好きなんで、ヒャダインさんといえばそういうイメージだったんですよ。

芹奈:私もピコピコした音でテンポの速い曲が来るのかなと思っていたし、そういう曲を歌う気満々で(笑)。でも実際にはゴスペルっぽい曲で、意識してリトグリらしい曲を書いてくださったのかなとビックリしました。

──歌に関しても、他の3曲とはちょっと雰囲気が違いますよね?

manaka:簡単そうに聴こえて、実は難しいという。

芹奈:私はこの4曲の中で一番難しかった印象があります。リズムは4拍子なんですけど、その中にちょっと跳ねてる感じがあるんです。でも跳ねすぎてもダメで、曲本来の持ち味を消してしまう。その中間を狙ってリズムを取って歌うのが、めっちゃ難しくて。前のめりになりすぎても、後ノリになりすぎてもダメなんですよね。

麻珠:うん、そこはめっちゃ難しかった。

──そのノリが、実はJ-POPとブラックミュージックとの大きな違いなのかなと。

芹奈:そうなんだと思います。

──そこまで追求したこだわりの1曲なわけですね。ヒャダインさんとは今回が初顔合わせですが、印象はいかがでしたか?

芹奈:すごく優しくて。私たちの緊張している姿を見て、ちょっと関西弁で話しかけてくれたり。

麻珠:いろんな場面でリラックスさせてくれたよね。

かれん:あと、1人ひとりにすごく的確なアドバイスをくださって。私としてはレコーディングがすごくやりやすかったです。

──こうやってタイプの異なる4曲が並ぶと、本当にミニアルバムぐらいのボリューム感がありますね。アルバム『Colorful Monster』も非常にタイプの異なる楽曲が揃っていましたが、そこを経たからこそシングルでもこういう勝負ができるようになったってことですもんね。

麻珠:……(自信なさげに)そうなのかなぁ(笑)。でも、これからもいろいろ挑戦していきたいですね。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる