GRAPEVINEの最新アルバムがチャートで健闘 瑞々しいサウンドはシーンに何をもたらす?

 奇しくも、このタイミングでGRAPEVINEのデビュー~ブレイク期の時代について書かれた新書『1998年の宇多田ヒカル』(宇野維正著)が広く読まれており、やはり同じ時期にデビューしてともに日本のロックシーンの礎を作ってきた盟友TRICERATOPSの和田唱が昨年末のテレビ番組「クリスマスの約束」にて小田和正に大々的にフィーチャーされるというお茶の間レベルの出来事もあった。その音楽性に比して世間的にはあまり話題にならないGRAPEVINEも、このあたりで今までバンドのことを知らなかった人すら振り向いてしまうようなトピックがガツンと来ないかなとひそかに期待している。もちろん本人たちはそんなことはどこ吹く風で、これからもいい作品を淡々と作っていくだけと言うかもしれないけど。

■レジー
1981年生まれ。一般企業に勤める傍ら、2012年7月に音楽ブログ「レジーのブログ」を開設。アーティスト/作品単体の批評にとどまらない「日本におけるポップミュージックの受容構造」を俯瞰した考察が音楽ファンのみならず音楽ライター・ミュージシャンの間で話題に。2013年春にQUICK JAPANへパスピエ『フィーバー』のディスクレビューを寄稿、以降は外部媒体での発信も行っている。

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