メジャーデビューアルバム『メジャー』インタビュー
SANABAGUN.高岩遼と岩間俊樹がめざす、音楽による革命 「リスナーの耳の鮮度を上げたい」
「俺らの音楽が問答無用にカッコいいっていうことをティーンにもおじいちゃんおばあちゃんにも伝えたい」(高岩遼)
ーーあらためて、メジャーデビューしてどんなことを成し遂げてやろうと思ってますか。
岩間:個人的にはヒップホップって、「金持ってるぜ」っていうことを見せるカルチャーでもあると思うので。遼もよく言ってますけど、20代のうちに自分が乗りたいクルマに乗って、かわいいお姉ちゃんをそこにエスコートすることを実現させたいですね。路上で成り上がった俺らがこういうふうになれるんだって憧れの存在になったら、下の世代が絶対についてくると思うし。あとは、ラッパーの仕事としては、みんなナヨナヨしたリリックを書きすぎだから、バッシングを浴びてでも言いたいことをラップしたいと思います。俺みたいなアホなやつがメジャーで規制とかも気にせず言いたいことをラップするのってすごく意味があると思うので。SANABAGUN.としては、まずは日本をいち早く制覇して、海外に行きたいですね。
高岩:本気でNFLのハーフタイムショーに出たいと思ってるので。俺らの音楽が問答無用にカッコいいっていうことをティーンにもおじいちゃんおばあちゃんにも伝えたいですよね。今だったら、アイドルの音楽がそういうふうに伝わってるのかなと思うんですけど、ミーハーなリスナーの耳の鮮度を上げたいです、マジで。それがつまり、革命ということだと思うんですよね。ただ、その前に、今は自分たちの音楽をいかによりカッコいいものにするかというのが大事なので。
ーー自分たちの音楽性を一切漂白せずに、J-POPの土俵に乗ることもなく、ポピュラーミュージックになろうと思ってるという。そこですよね。そもそも日本ではジャズやヒップホップがポピュラーミュージックになれないという発想自体がSANABAGUN.にはないわけで。
高岩:そうです。だって、超ダサいじゃないですか、みんなに自分たちが本気でカッコいいと思ってる音楽を愛してもらって有名にならないと。俺らが聴いて育ってきたジャズやヒップホップをはじめとするブラックミュージックはちゃんとポピュラーなものでしたから。今はまだ牙を剥いたカウンター的な存在でもいいと思うけど、最終的には超メジャーになりたいですね。で、ビクターさんにはどんどん給料を上げてもらって。
岩間:今回、この『メジャー』をリリースするにあたって、より多くの人に聴かれることを想定して歌詞のトピックをわかりやすくしようという意識はあったんですけど、それ以外は今までリリースしてきたインディーズ盤やストリート盤の延長戦上にあって。今の俺らの現在進行形としての作品をそのままメジャーでリリースすることに意味があると思ってます。そういう意味では、全然気張ってないですね。
高岩:ジャズネタの引用も、なるべくパブリックドメインになってるものから俺らが好きなフレーズを選んで、SANABAGUN.の曲として昇華していきたいと思ってます。そこもちゃんとぶっ込んでいきます。
ーー期待してます、ホントに。
高岩:ひとつ言っておきたいのは、今日はいろいろ赤裸々に語らせてもらいましたけど、こういうインタビュー記事とかで偉そうにしゃべってるやつらがいちばんムカつくんで。「僕らの音楽性は〜」みたいな。そういうのはダルいので、とにかく音源を聴いてもらって、ライブを観てもらえたらと思います。
ーーしっかり載せておきます。
高岩:ありがとうございます。よろしくお願いします。
(取材・文=三宅正一/写真=石川真魚)
■リリース情報
『メジャー』
発売日:2015年10月21日
価格:CD ¥2037(税抜)
<収録曲>
1.SANABAGUN Theme
2.カネー
3.J・S・P
4.デパ地下
5.渋谷ジョーク
6.居酒屋JAZZ
7.在日日本人
8.まさに今、この瞬間。
9.人間
■ライブ情報
1st Major Album 「メジャー」Release Party 「渋谷ジョーク」
12月11日 心斎橋CONPASS
12月16日 渋谷CLUB QUATTRO
前売り: 378(サナバ)円 / D別
※チケット詳細は後日公開予定