>  >  > YEN TOWN BANDの「新しい命」

大地の芸術祭 2015 YEN TOWN BAND @NO×BUTAI produced by Takeshi Kobayashi

YEN TOWN BAND、12年ぶり復活ライブで見せた「新しい可能性」とは? 柴那典が現地レポート

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20150913-ytb4.jpgphoto by Yoshiharu Ota

 終盤には、この場所ならではの“自然の演出”も生まれていた。日が暮れてあたりが暗くなる。「これが蝶々だったらいいのにね」とCharaが笑う。照明の光に大量の虫が集まっていたのだ。曲を追うごとに蛾やカゲロウの数は増し、まるで紙吹雪のように舞う沢山の羽根に青や緑のライトがあたって、異世界のような幻想的な光景が生まれていた。

 クライマックスとなったのはラスト2曲だ。「沢山の愛、多様な愛がこの世界にあればいいなという願いを込めた曲です」と小林武史が語り、新曲「アイノネ」を披露する。シンプルだが力強いビート、そして包容力あるメロディが強く印象に残る。新たな時代のアンセムになりそうな一曲だ。そして最後は「Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜」。アナログシンセのイントロから喝采が起こり、曲を終えるとステージを大きな拍手と歓声が包む。Charaがオーディエンスに手を振り、満足気な笑顔で全員がステージを降りたあとも、しばらく拍手は鳴り止まなかった。感動的な余韻を残して、ライブは終了した。

 単なる復活劇ではない。約20年の時を経て、架空のバンドに新たな“命”が宿った。そんな確信を抱くようなライブを彼らは見せてくれた。アルバム『MONTAGE』の収録曲は今も古びていないし、この日披露された新曲は、バンドの新しい可能性を強く感じさせてくれるものだった。

 新曲「アイノネ」は、5つのラジオ局による共同キャンペーン「JFL presents FOR THE NEXT supported by ELECOM」のテーマソングとして使用され、10月から全国5都市で開催されるライブイベント「JFL presents LIVE FOR THE NEXT supported by ELECOM」への出演も発表されている。

 物語はまだまだ続く。その先行きに大きな期待の高まる一夜だった。

(文=柴 那典)

セットリスト

M1. Gold Rush
M2. Sunday Park
M3. Mama’s alright
M4. 上海 ベイベ
M5. 小さな手のひら
M6. My way
M7. (新曲)
M8. She don’t care
M9. してよ してよ
M10. アイノネ(新曲)
M11. Swallowtail Butterfly 〜あいのうた〜

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