AKB48、きゃりー、Shiggy Jr.、VAMPS…ハロウィンソングが急増している背景とは?
AKB48が、8月26日に41thシングル『ハロウィン・ナイト』をリリースした。同作の表題曲は『41thシングル選抜総選挙』で1位を獲得した指原莉乃がセンターを務める楽曲で、作編曲を井上ヨシマサが務めているもの。タイトルに「ハロウィン」を冠しているように、メンバーが様々なコスプレをしており、日本の80年代ディスコ歌謡にあわせ、パパイヤ鈴木が振り付けたダンスを歌い踊る楽曲だ。
ほかにも、9月2日にはきゃりーぱみゅぱみゅが新シングル『Crazy Party Night ~ぱんぷきんの逆襲~』をリリースしており、きゃりーは同曲が生まれた理由について「いまハロウィンがすごい盛り上がってる。街を歩いていてもコスプレの人が多くなったし、中田(ヤスタカ)さんと『ハロウィンソングを作ろう』と相談した」と明かしている。(参考:http://realsound.jp/2015/08/post-4392.html)。
これら、ポップミュージックシーンの先頭を走る2組が、同時にハロウィンソングを制作したのはなぜだろうか。その背景には、日本の、とくに若年層における“ハロウィン”の価値観が変わってきたことがあるだろう。一説によると、東京ディズニーランドが1997年より『ディズニー・ハロウィーン』を開催し続け、2000年代後半からは関連商品も数多く登場し、秋の行事として認識されていったことが、ハロウィンの定着を後押ししたとされている(参考:http://thepage.jp/detail/20130930-00000006-wordleaf?page=1)。さらに、2006年には江崎グリコ、2007年にはロッテ、2008年には森永製菓と、製菓メーカーが次々にハロウィンのパッケージの菓子類を販売し、主婦層とその子供たちにも広く伝わった。また、00年代の『コミックマーケット』通称“コミケ”が、コスプレイベントとしての側面を持っていることがマスメディアに大きく取り上げられる中、テーマパークのハロウィンイベントが“コスプレ必須”になったことも影響し、「ハロウィン=コスプレをするもの」という一つの価値観が定着したという。