『Blare Down Barriers 2015』レポート
coldrain、自主企画でFACTらと共演 “シーンの壁を壊す”パフォーマンスを披露
3バンド目には、いまやあらゆるイベントで引っ張りだこの逆輸入バンド・FACTが登場、その圧倒的なステージングでフロアを沸かせた。coldrainがこれまで何度も対バンに誘ってきたバンドで、トリプルギターによる重厚なサウンドと、さまざまな音楽ジャンルのリズムを取り入れた変則的な曲構成が特徴だ。新アルバム『KTHEAT』からアップテンポかつバリエーション豊かな曲を披露し、会場は速度を上げるリズムに沿うかのように熱量が上がっていく。MCにて「今日一回もステージダイブ見てないんだけど」と挑発的に煽ると、会場がさらに湧き上がる。代表曲のひとつ「slip of the lip」が流れ、フロアには大きなサークルが3つできると、メンバーもまたステージパフォーマンスを加速させる。さらに「purple eyes」ではメンバーが次々とステージダイブ。手拍子、拳、ジャンプなどで会場に大きな一体感を生み出し、次に繋げた。
ラストはもちろんcoldrain。登場と同時にファンがステージに詰め寄る。「The Revelation」から「No escape」と続き、フロアは早くも沸騰し、ヘッドバンキングやジャンプで会場全体が揺れる。とくに「Time Bomb」での音の重さとキレは抜群で、この一体感は派手なパフォーマンスもさることながら、たしかな演奏力に裏付けられていることを感じさせる。海外での活動を経て、より骨太なバンドに生まれ変わった印象だ。また、アップテンポの楽曲が並ぶなか「You Lie」では、ライトとリズムの組み合わせで幻想的な演出を繰り広げた。「24-7」で一旦幕を閉じ、アンコールで再び登場したMasatoは、「海外なんて新木場に比べたらどうってことない、誇りに思え」と叫び、それに応えてフロアからは大きな歓声があがった。Masatoがメガホンを手に歌う「Aware And Awake」から、最後の「Final Destination」まで、オーディエンスを熱狂させ続け、この日のイベントは幕を閉じた。
Vo.MASATOの「名古屋で“いろんな壁を崩そう”と思って始めたイベント、東京に持ってきたときには壁なんて一切ありませんでした」という言葉が、まさに目の前で証明された今回のイベント。異なる方向性のバンドが集結することにより、さらなる熱を生み出したこの試みが、今後のシーンをさらに盛り上げることを期待したい。
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