ダイノジ大谷が新作『WALK OF MY LIFE』を語る
倖田來未が新作で伝えるメッセージとは? ダイノジ大谷がシンガーとしての魅力を解説
倖田來未が、3月18日に12枚目のオリジナルアルバム『WALK OF MY LIFE』をリリースする。同作で倖田は、より幅広いジャンルの楽曲や、これまでになかった音域や歌い方にも挑戦。これまでに発表されたダンスバラードの「Dance In The Rain」、ミッドダンスナンバーの「HOTEL」、ヒップホップを軸とした「MONEY IN MY BAG」、そしてデビューアルバム『affection』に収録されている「walk」の世界観を踏襲した楽曲「WALK OF MY LIFE」を含む、新録13曲を加えた計16曲のボリューミーなアルバムとなった。
デビュー15周年の集大成であると同時に、挑戦作ともいえる『WALK OF MY LIFE』は、はたしてどんな仕上がりなのか。ポップミュージックへの造詣が深く、ニッポン放送『大谷ノブ彦キキマス!』などのDJも務めるお笑い芸人のダイノジ大谷ノブ彦氏に、本作をいち早く聴いた感想を語ってもらった。
倖田來未は“浪花のマドンナ”だ
本作を聴いてまず驚いたのが、その音楽性のレベルの高さ。テンポをぐっと落としたグルーヴィーなR&Bや、変拍子が入った歌い回し、複雑なメロディなど、歌手としての技術をともわなければ難しい楽曲に次々と挑戦していて、だからこそ聴き手を飽きさせないバラエティの豊かさがあります。また、それに合わせたトラックはキックが強くて、洋楽の先端的なサウンドを思わせるソリッドな仕上がり。そして、そうした技術やエッセンスは、彼女が一作ごとに磨き上げてきたものである、ということを感じさせます。
倖田さんはもともとR&Bを出自とするシンガーで、アメリカで先行デビューして全米ビルボードにもランクインしましたが、その後は日本でクラブをまわるなど、下積み時代があったといいます。そしてアニメ『キューティーハニー』主題歌のカバーでブレイクし、「エロかっこいい」というキャッチフレーズで、関西弁の気さくなキャラクターとともに一躍人気者になりました。しかしそうした彼女のアーティスト像は、もしかしたらエンターテイナーとしてみんなに求められていることをやってきた時期でもあったかもしれません。その中で彼女の中にあった洋楽志向を改めて追求し、それが結実したのが本作だという気がします。