氷川きよしと吉井和哉、最新チャートで競うスターシンガーの意外な共通点とは?

参考:2014年11月17日~2014年11月23日のCDアルバム週間ランキング(2014年12月01日付)(ORICON STYLE)

 洋楽が売れない、若者の洋楽離れが云々……といった言説はもうウンザリになった昨今だが、ヒット中のテイラー・スウィフトのほか、ワン・ダイレクションにピンク・フロイドなど話題洋楽がランクインしている今週。中でもワン・ダイレクションは強く、初登場で67.579枚。もちろん嵐の66万枚とはケタがひとつ違うわけだが、最近は2万枚弱でもチャート1位を獲ることができるのだ。洋楽で、初週7万枚弱というのはとても立派な数字だと思う。

 注目は3位と4位。氷川きよしの『演歌名曲コレクション20〜ちょいと気まぐれ渡り鳥〜』が約22,000枚、吉井和哉の『ヨシー・ファンクJr.〜此レガ原点!!〜』が約15,000枚でそれぞれ初登場している。タイトルもちょっと似ているが、吉井は初のカバーアルバム、そして氷川の場合は自分のオリジナル曲+往年の歌謡曲カバーで構成された『演歌名曲コレクション』シリーズが通算20枚目となる。奇しくも二人揃って美空ひばり(氷川が「愛燦々」、吉井が「真赤な太陽」)を取り上げているのは、まぁ、偶然でしょう。

 抜群の歌唱力と永遠の美青年的ルックスに恵まれたふたりは、演歌/ロックというジャンルにとどまらない稀代のスターシンガーである。そもそもスターなんて言葉がサマになるアーティストのほうが少ないのが現在の音楽シーンだ。華のある佇まい。ファンを魅了する立ち姿。流行に左右されない支持層があり、メディアに露出すれば話題になる、いわば「数字のとれる」アーティスト。そう考えると共通点は意外なくらい多いと気付かされる。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「チャート一刀両断!」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる