解散宣言したBiSの“お騒がせ”の軌跡 「素人以下」と言われた少女たちはどう奮闘したか
アイドルグループのBiSが2月12日、新宿ステーションスクエアで行ったフリーライブ「伝えたいことがあるんだ」にて、7月8日に横浜アリーナで解散ライブを行うことを発表し、大きな話題となっている。BiSはかねてより日本武道館での解散ライブを目標に掲げてきたが、これまでの活動内容ゆえに主催者側との折り合いがつかず、実現を断念。よりキャパシティの大きい横浜アリーナにて「BiS解散LIVE『BiSなりの武道館』」を開催することになったという。
これまでも物議を醸すような活動を展開してきたBiS。2011年7月に全裸でダッシュするMVを公開したのを始め、世界的ノイズバンドである非常階段とのコラボを展開、さらにはファッションデザイナー・コシノジュンコを加入させるなど、通常のアイドルグループとは一線を画する活動を展開して話題を集めてきた。BiSのマネージャーであるジュンジュンこと渡辺淳之介氏は、その活動方針について次のように語る。
「BiSが結成された2011年頃はアイドルグループが乱立している時期だったので、明確に差別化しないと振り向いてもらえないと思ったんです。それで普通のアイドルがやらないことを、どんどんやっていこうということになりました。とくに注目を集めたのは、やはり『My Ixxx』での全裸MVですね。あれはメンバー共々ほとんど勢いでやっちゃったような感じなんですが、結果的に『あの全裸のヤツだよね』という感じで、じわじわと認知が広がっていきました」
BiSのライブ特有の雰囲気も「自然にできあがっていった」と同氏は続ける。
「初期のライブは踊りもぜんぜんダメで、素人以下みたいな感じだったんですけど、それがかえってファンに『助けてあげなきゃ』という気持ちを抱いてもらえたみたいで、独特のルールが自然に発生していきました。僕自身、なにかを制約されるのが嫌なので、おたがいに楽しければ全部自由にやっていいっていう方針でやっていたのも、結果的には良かったみたいです。ファンの方にこれはダメ、あれはダメっていうことをひらすら言わなかったら、いつのまにか個性的なステージになっていました。また、2012年にavexからメジャーデビューしたのですが、その瞬間、これまで色物的な扱いだったのが、急にアート的な評価をされるようになったのも驚きましたね。世間的に堂々と『好き』だと言えるグループに変わっていったのが、この時期だと思います」