初期ビートルズ、藤圭子、パンク……リリー・フランキー流の“音楽の楽しみ方”とは?

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異色のライブイベント「ザンジバルナイト」の主催者、リリー・フランキー氏

 「ザンジバルナイト2013」主催者のリリー・フランキー氏が、同イベントの詳細から自身の音楽観、文化観までを語り尽くす集中連載第2回。

 今回は、氏が音楽に目覚めたきっかけから、最近の音楽の楽しみ方までを語ってもらった。

第1回:「フェスはただの音楽鑑賞会じゃない」リリー・フランキーが考える“理想のフェス”とは?

――ザンジバルナイトにはアイドルからテクノDJまで、ジャンルを問わずに多様なミュージシャンが出演しています。リリーさんの音楽観を反映していると思うのですが、そもそも音楽に目覚めたきっかけは?

リリー・フランキー(以下、リリー):小学生くらいの頃にテレビで聴いていた音楽から、だんだん目覚めていった感じかな。歌謡曲やアニメソング。一番初めに買ったレコードは『アパッチ野球軍』っていうアニメのヤツ。そこから大人の音楽、歌謡曲なども自分で買って聴くようになって、洋楽も聴くようになって、という風に広がっていった。青春期にはパンクやニューウェーブが流行っていたから、そういう音楽の影響も多大に受けていると思う。音楽好きで俺と同い年くらいの人は、だいたい同じような道を辿ってきたんじゃないかな? その時代の原体験というか、刷り込みって必ずあるからね。

――青春期にお気に入りだったバンドはありましたか?

リリー:パンクとかニューウェーブってムーブメントは、ひとつのバンドで成立しているものじゃないから、その雰囲気と在り方にしびれたというか。でも、子供のころ一番ハマった音楽と言えば、やっぱりビートルズだよね。みんなそうでしょ。好きな曲はその日の気分や時期によって変わっちゃうから、これが一番っていうのはないんだけど、最近だと初期のビートルズを聴いているよ。この頃のジョン・レノンの声、なんかキラキラしてるな、この声はこの時期にしか出ないだろうなって、そういう聴き方をしている。オヤジになると。

――それは、アイドル歌謡曲などを聴いた時に感じる儚さのようなもの?

リリー:アイドル歌謡曲もそうなんだけど、歌謡曲そのものがすごく好きなんだよね。だから、俺はもうカテゴリーの中で音楽を聴かなくなっている。ロックしか聴かないとか、邦楽しか聴かないとか、そういうのはどんどん無くなっていった。今は演歌でもロックでも、メタルでもジャズでも、なんでも聴く。昨日(8月22日)、家で酒を飲んでいる時は、先日亡くなった藤圭子さんの曲や、彼女のカバーをやっている人の曲を聴いていたよ。今はiTunesがあるから、友達と家で飲んでいる時なんかは、話題に出てきた曲をすぐに買って聴いている。

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