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Takamiy 25周年記念ベストアルバム『美旋律~Best Tune Takamiy~』インタビュー

高見沢俊彦が振り返る音楽人生、そしてTakamiyの25年「感じたものをどうTHE ALFEEに活かすか」

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 THE ALFEE 高見沢俊彦のソロプロジェクトTakamiyが、8月30日に活動25周年を飾るベストアルバム『美旋律~Best Tune Takamiy~』を発売した。同作には、Takamiyのこれまでの歩みを振り返る代表曲や人気曲が、全編ボーカルを録り直した再録バージョンとして収録。加えて、初回盤Aには新たにレコーディングされた未発表曲と2016年にBillboard Live TOKYOで行われたライブ音源、初回盤Bには未発表曲を含む計4曲のMVを収録。高見沢の作品にかける情熱やこだわりを感じることができる一枚に仕上がっている。

 今回リアルサウンドでは、高見沢俊彦に単独インタビューを行う機会を得た。THE ALFEEとしてもロングキャリアを築く彼の音楽活動におけるスタンスや飽くなき探究心、さらには幼少期から続く文学への関心にまで話題は及んだ。(編集部)

THE ALFEEに活かしたいがために、外に飛び出て刺激を受けている

ーー『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』の選曲にあたって、ご自身の中で方針はありましたか。

Takamiy:今回は、“今歌い直したい曲”という視点で集めたんですよね。というのも、2014年に喉を壊して以降、歌い方を変えまして。あんまりシャウトしたり、がなったりしないように歌っているので、昔のソロを今聴くと違和感があったんです。なので、ベストな状態で歌い直したい曲を集めた感じですね。2014年って、THE ALFEEがちょうど40周年だったんですよ。その節目で壊してしまったというのが、自分ではいろいろ思うこともあってですね。「ちゃんと歌歌えよ」みたいに言われてるのかな、みたいな(笑)。それまでは結構乱暴に歌ってましたから。改めて自分のボーカルを見つめ直す意味でも、この『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』は良いタイミングで出せたかなと思ってますね。

ーーこの25年分の曲と向き合ってみて、新たに気づくことはありましたか。

Takamiy:なぜソロをやるかというと、僕の精神的には“for THE ALFEE”なんですよ。THE ALFEEに活かしたいがために、自分が外に飛び出て刺激を受けているんです。だから、グループが活動休止になることもない。ソロで感じたものをTHE ALFEEにどのように活かしていくのかが命題ですから。何年か前にソロでGS(グループ・サウンズ)をやったんですよね。それが結構楽しくて、これは絶対THE ALFEEに合うなと、The KanLeKeeZというかたちで具現化しました。ここ2年ぐらいは『INNOVATION CLASSICS』という公演で一人でオーケストラと一緒にクラシックをやってますけど、そのクラシックの良さもグループに活かせないかと思って作ったのが、今年の5月に発売したTHE ALFEEのシングル曲「あなたに贈る愛の歌」なんですね。こうやってフィードバックできてるってことが、ソロをやってきた一つの証でもあるのかなと僕は思ってますけどね。

ーーある種、ソロ活動は実験の場ということですね。

Takamiy:そうですね。自分はクリエイターですから、外に出ていろんな人とコラボしたり刺激を受ける。またそれを持ち帰って、THE ALFEEで活かす。それが自分の使命ではないかなと思っています。

ーー本作を通して、ご自身の音楽活動を改めて見つめ直す部分もあったのでは?

Takamiy:知ってる方も多いと思うんですけど、自分はTHE ALFEEに一番最後に参加したメンバーで、もともとあったグループに入ったというかたちなんです。僕はロックをずっとやってて、それからアコースティックの世界に入っていったわけですから、そういう部分では、ソロになると余計に自分の好きなサウンドや音楽が突出していきますよね。自分が音楽に目覚めた頃、ちょうど高校時代の70年代は外タレが初来日ラッシュだったんですよ。その時のイメージが自分の中にはありますから。武道館で観たLed Zeppelinとか。強烈な印象として残っていますね。

ーーDeep Purpleとか。

Takamiy:そうですね。Deep Purpleもそうだし、Grand Funk Railroad、Freeとかね。

ーーFreeのライブも?

Takamiy:観ましたね。Emerson, Lake & Palmerも観たしPink Floydは……東京都体育館ですよ。Grand Funk Railroadなんか、翌日の新聞に出ましたからね。なかなか始まらなくて、後楽園球場で豪雨……。こないだ当時の新聞を見る機会があったんだけど、観客のほとんどが都内の中高生みたいに書いてありましたね。僕もその中の一人だったんですけどね。

ーー外で暴れたファンがいて、会場に入ってこようとした人までいたとか。高見沢さんは、中にチケット持っていらっしゃったってことですね。

Takamiy:友達といましたからね。入ってこようとしていたのは大学生だったみたいですけど。

ーー海外アーティストのお名前がいろいろ出ましたけど、そうしたルーツを高見沢さんのギターサウンドから色濃く感じることができます。それと同時に日本の美しいメロディに乗せてそれらを伝えていくということも、高見沢さんがTHE ALFEEでずっとやってこられたことかなと感じます。

Takamiy:そもそも基本的にメロディラインが綺麗なものが好きで、それはクラシックの影響なんだろうと思いますね。小さい時にピアノを習ったことがあって、そこでもクラシックをかじりましたから、クラシックの旋律が頭の中に残ってるんでしょうね。日本人はメロディアスなものが好きじゃないですか。そういったものに自分も心が動くし、自然に出てくるのかなと思いますね。

ーー子供時代、クラシックはどのようなものをお聴きになってましたか?

Takamiy:ショパンやブラームス、ドヴォルザークとか。もちろん、モーツァルトとかベートーヴェンとかもありますけど、僕はドヴォルザークの「交響曲第9番 『新世界より』」が好きで。テーマが出てくるまですごい時間がかかるから、飛ばして聴いてましたけどね。クラシックの中にあるメロディラインの美しさは、当時から感じてましたね。ピアノ協奏曲だったらラフマニノフかな。

ーー美しい旋律とハードロック的なサウンドの融合は、ご自身の中では自然にできたことなんですか?

Takamiy:そうですね。自分が感じてきた良いと思ったものを、自分の中で改めて表現してるってことなのかな。例えば、Led Zeppelinでもブルージーな曲があるし、メロディアスとまでは言えないかもしれないけど「天国への階段」のような曲もある。「天国への階段」はブルースハードロックをやってる中で聴くからこそ、余計際立って聴こえましたから。あと「天国への階段」は発売される前、Led Zeppelinの最初の来日(1971年9月)の時に新曲として聴いちゃったわけですよ。「これは一体なんだろう」と、ものすごい鮮烈に覚えてますね。

ーー最初から特別な曲として記憶に残っていたんですね。

Takamiy:でしたね。メロディラインやアレンジメントの素晴らしさもありますけど、そういったものをすべて盛り込んだハードロックのスタンダードだなと思います。あと、Led Zeppelinにあるアコースティックな部分は、意外とジミー・ペイジが好きで取り入れられているみたいですね。自分の中では、そういったものも琴線に触れましたね。

ソロはお互いギターでコミュニケーションできる

ーーこれまでたくさんのギタリストに触れてきたと思うんですが、高見沢さんが今なお刺激を受けるギタリストとは。

Takamiy:高校生の時は、三大ギタリストですね。ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、エリック・クラプトンとか。でも最初に生で観たのはジミー・ペイジだったから、最初に観たものに憧れるよね。格好も良かったし、レスポールをあんなに低く構えて弾いて、あんなに動きながら弾いてるギタリストを初めて観たから、圧倒されましたね。今でいうオーラがちょっとあった。ギタリストの方がボーカリストよりも目立っていたから、それはすごく印象深いかな。ギターを弾くようになって、プロになって、ソロをやっていると、いろんな人とセッションするんですけど、それは今でも刺激になりますね。「Fantasia~蒼穹の彼方」でも、間奏は最初僕が弾いて、その後はB’zの松本孝弘くんが弾いています。「エデンの君」の間奏はマーティ・フリードマン。彼らとギターで間奏を回したりする。そういうことは刺激になりますね。

ーーマーティ・フリードマンもそうですし、高見沢さんから見てメタル世代のギタリストはどのように映りますか? 高見沢さんの世代との違いは。

Takamiy:すごくテクニカルだよね。「お~」って思うことも多々あります。ギターはそれぞれの個性が出ますからね。同じギターでもぜんぜん違う。俺は俺なりの音の使い方があるし、それぞれのやり方で8小節ずつ回していくってことはかなり刺激になりましたね。

ーー高見沢さんご自身も、テクニカルなタイプでいらっしゃるとは思いますが。

Takamiy:どうなんだろうな。俺のは勢いだけだと思ってるんで。

ーー例えば、ジミー・ペイジなどはツェッペリン再結成後の演奏を観ると、わりともたもたしてるところもありますよね。

Takamiy:僕の中ではずっと、凄いギタリストですけどね。

ーー存在感はすごいですね。

Takamiy:曲もそうだし、プロデューサーとしても一流だと思ってます。そういう部分にも影響を受けてますよね。ギタリストって100人いたら、100人音が違うんですよ。それぞれがどういう傾向が好きなのかってことだよね。リッチー・ブラックモアみたいな人もいるし、アル・ディ・メオラみたいな人もいる。僕らが憧れていたのは、ギターヒーローの時代だったんだよね。ギターヒーローがギターヒーローとして存在してた時代なんだよ。今の若いバンドはソロを弾かないらしいね。メタルバンドは弾いてるけどさ。俺たちの世代はギターヒーローっていったら、サンタナとかクラプトンとか名前が出てくるんだけど、今の若いバンドはギターソロがないから、ギターヒーローが出にくい世代だと思いますね。

ーー確かに、皆さん個々のテクニックはすごいけど、それをあまり披露する場が……。

Takamiy:ないみたいだね。だからギターを弾いてるならギターソロ弾けや! って思うけどね(笑)。僕はギタリストとしての個性が出るのがソロだと思ってるので、そこはいろんな人とセッションしつつ、追求していきたいと思います。

ーーソロワークの中でも追求するポイントではありますか?

Takamiy:ソロはお互いギターでトークをする、ギターでコミュニケーションできる、そんなイメージかな。音の使い方もホント違うからね、ギタリストによって。自分もギタリストだけど、そこが自分の中でもギターって面白いなって思う部分だね。

ーー例えば、B’zの松本さん。ルーツは近いと思うんですが。

Takamiy:彼は上手いからね。グラミー賞も獲ってるぐらいだから。なんでもできるだろうから、そういう部分では一種の天才肌だと感じます。

ーーそういった方々からの影響が高見沢さんの演奏に活かされていく?

Takamiy:マーティ・フリードマンもそうだけど、みんなテクニカルですよね。一味、二味、さすがMegadethって感じだけど、違うんだよな、それぞれ曲の捉え方が。そこが凄いなというか。マーティ・フリードマンの場合は、Megadethっていうよりも、マーティ・フリードマンの持ってる音楽性が出ている。彼は天才だからね。僕ら日本人にはない感覚、独特なマーティ流の鳴きというか。ウエットな感じで、僕らにもズキンとくるぐらいの。メロディアスでもあってテクニカルでもあるし、なかなかすごいな、参りましたという感じだね(笑)。

ーーそういったギタリストとの対話もありつつ、本作では歌詞においてもいろんな方とコラボレーションされてますよね。

Takamiy:そうですね。他のアーティストのみなさんにも詞を書いてもらいました。THE ALFEEじゃなくて高見沢に書くわけだから、どういうふうにみんなが俺のことを思ってるんだろうという興味がまずあって、出てきたのが「高音おじさん」(作詞:宮藤官九郎)だからね(笑)。これは笑ったわ。最高だね。

ーーこれをちゃんとご自身の作品として歌われる懐の深さを感じました。

Takamiy:詞が最初に来たんだけど、ビックリして。どうやって曲つけようみたいな。思いっきりメタルにしちゃいましたけど。

ーーメタルであり、どこかちょっとコミカルな感じもある。

Takamiy:もちろんそうですね。“ディスタンス”も出てくるし(笑)。

ーーご自身の言葉ではない言葉を歌っていく、いろいろな感覚があると思います。

Takamiy:クリエイターとして、こういう表現方法があるのかっていう部分では刺激になりますね。自分も作詞をしますから作詞家マインドが刺激されるというか。こういう感覚もあるのかって。宮藤官九郎くんなんかホントに独特。いろいろなフィールドで活動・成功している人だし、まったく違う感覚でくるわけだから、自分からしたらものすごい変化球だよね。魔球のように(笑)。「Snake & Marguerite」を作詞したリリー・フランキーさんもスーパースターだからね。彼いわく、僕が浮世離れしてるらしいから、それを表現したかったみたい。あのエロいリリー・フランキーが、こんなちゃんとした詞を書いて(笑)。

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