アイドリング!!!のメンバー全員卒業は“次”への布石? フジテレビとアイドルの関わりを読む

 アイドリング!!!が、4月3日放送分の冠番組『アイドリング!!!』(フジテレビONE)にて、10月5日に日本武道館でラストライブを開催し、10月31日をもって全メンバーがグループから卒業、番組も最終回を迎えることを発表した。

 アイドリング!!!統括プロデューサーの神原孝氏は今回の発表について「活動開始から10年目を迎える日に、メンバーそれぞれがアイドリング!!!という練習の場から飛び出し、自らの足で夢に向かって歩いていくこととなりました」と説明し、解散ではなく全員卒業という形になった理由については「アイドリング!!!というグループは解散しません。 卒業していく、そしてこれまでに卒業していったメンバーそれぞれの『原点』として存在し続け、その概念は次なるステージに進むと考えています」と、HP上で今後の活動を示唆するコメントを残している。

 2015年はBerryz工房の無期限活動休止などもあり、大型アイドルグループが次々と活動に区切りをつけている昨今。アイドリング!!!の10年に及ぶ活動が終了することについて、アイドル専門ライターの岡島紳士氏は次のようにコメントを寄せる。

「アイドルグループの活動期間については、AKB48とモーニング娘。の存在があるため感覚が麻痺しているところもありますが、そもそも10年続くというケースが歴史において稀です。今回の発表についても、一つの節目が訪れたということで、自然なことだと思います。昨今ではアイドルグループの数も増えたため、ニュースにならないだけで、毎日どこかのグループが解散や脱退、活動休止を行っているのが実情です。ただ、興味深いのは、今回のアイドリング!!!全員卒業とBerryz工房の無期限活動休止は、どちらも解散という形を取っていないこと。解散でなければ、そのグループはメンバーを入れ替えたり、活動を再開すれば、オリジナル楽曲がそのまま歌えるというメリットがあります。さらに、メンバーに付くファンがいる一方、グループが好きなファン、いわゆる箱推しという概念も存在するため、そうしたファンにとってはメンバーが変わったとしてもそのグループ自体を応援したいという気持ちが残るケースもある。モーニング娘。が初期メンバーが不在にもかかわらず解散しないのには、そういう理由もあるのでしょう。さまざまな選択肢を考慮しての判断だと思います」

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