京都精華大学大学院デザイン研究科 特別講義
でんぱ組.inc夢眠ねむ×もふくちゃんの大学院講義「アイドルのセルフプロデュース論」レポ
人からの影響を、“見せ方”で自分のモノにする
もふく:学生さんから「そうしたアイデアはどう思いつくんですか?」という質問がきています。
夢眠:自分の経験からしか生まれないと思います。いきなり全く新しいことを思いつくのは、天才じゃないと無理。私は、人からの影響のコラージュだなと思うことが多いですね。それを「見せ方」で自分のものにしてる。
例えば、私の実家はお風呂の壁がミントグリーンなんです。だから、私のテーマカラーは「親から受けた“ミントグリーンの壁”という影響」と考えられる。前下りのおかっぱは、大人になるまでの過程で、私はこのくらいの長さがいちばんに似合うと知っていたから。これは“経験”ですね。
何かを生み出したいと思ったら、新しいものをひらめくなんて期待はせず、今まで好きだったものを100個くらい書き出すといいんじゃないかな。「お寿司」「お寿司と言えばマグロ」「色なら銀」「なんで銀かと言うと、宇宙が好きだから」という風に、連想ゲームでどんどん繋げて、自分マッピングを作る。そうすると、自分の好きなものがわかるし、コンプレックスや歪みにも気づいて、何か一つ光っているものも見えてくると思います。そして、その光っているものを形にしようと行動するといいんじゃないかな。“夢眠ねむ”も、そうやって成り立っています。
(構成=西田友紀)