サラリーマンの日常を描く動画、なぜ続々と話題に? 注目チャンネルから人気の理由を紐解く
会社員の日常をネタにしたエンタメコンテンツの代表格といえば、「けーさんとたろー」(登録者数131万人)だ。実際に同じ会社に勤務する上司・けーさんと部下のたろーによる仲良しコンビが繰り広げるドッキリが話題を呼び、2023年3月公開の「リモート会議で背景がガチの絶景になってたら上司は気付く??」は先月に1,000万回再生を突破。いま注目のチャンネルのひとつだ。
4月2日に投稿された動画では、社外との打ち合わせが“リスケ”になったとし、たろーがけーさんをまざまな障害物をクリアしていく“SASUKE”のような体験ができる施設へと連行するドッキリを決行。スーツと革靴という仕事時の服装のままアトラクションに挑戦し、タイムを競った。しかし最高部の高さが16メートルあるアトラクションとあって、途中にはたろーや同僚のちょっぴりダサい姿も。とくに同僚があまりの怖さに子どものように駄々をこねる“蛙化”の様子は、視聴者の笑いを誘ったようだ。東京都内のオフィスから片道1時間半の移動時間を費やしたドッキリに、最初は文句を口にしたけーさんだが、ふたりの楽しそうな様子には「こんな楽しそうな会社員みたことない笑」「やろうと思えば何でも出来る!って元気もらいました」など、さまざまな反響が寄せられている。
卓也とゆうきの実の兄弟によるお笑いコンビ・土佐兄弟が手がける「土佐兄弟の青春チャンネル」(42.3万人)もまた、サラリーマンの日常をテーマにしたコンテンツを投稿しているチャンネルだ。4月13日に投稿した動画では、上司・土佐が他部署の社員にこき使われそうになった新卒社員・ゆうきを守る様子や、ゆうきがサボっていた日の日報をみた土佐が、ゆうきを追求していく様子などが描かれている。この動画をみた視聴者からは、「マジで古巣を思い出すわ」「土佐さんに守られたい」といったコメントが書き込まれ、リアルさや理想の上司像に注目が集まっていることが読み取れる。
YouTubeにおけるサラリーマンの日常をテーマにしたコンテンツは、今回取り上げた3つのチャンネルをみても、ドラマやドッキリ、コントなど内容はさまざま。見どころもキャラクターの成長や会社員として働くことの楽しさ、理想の上司像と幅広い。しかし同じく会社員として働く視聴者の反応をみると、これらのチャンネルは動画のなかで起こる出来事のリアルさやキャラクターへの共感が、多くの支持を集めているように感じられる。これまで学校を舞台にしたコンテンツが人気を博していたなかで、サラリーマンの日々にフォーカスを当てた動画に光が当たるようになったのには、こういった動画から伝わる会社員のリアルや共感にあるのかもしれない。























