憧れる、けど簡単には買えない「防音室」……導入したVTuberたちの“リアルな声”が話題に

VTuberたちの「防音事情」が話題

 Xを中心としたSNSで、室内設置型の防音室が話題になっている。火付けになったもののひとつが天瀬モモのこちらのポストだ。

 写真を見ると、室内はかなり広々としているのがわかる。使用しているのは簡易防音室の『OTODASU™Ⅱ DEKA FAN・吸音材あり』で、天瀬モモのポストによると税込価格 378,840円とのこと。この投稿への反応を見ると、自分では買えないけれども、ちょっと気になっているもの、ほしいものとして注目していた人がかなり多いようだ。

 これがトレンド入りしたのをきっかけに、同業であるVTuberから配信者、ミュージシャン、声優などが自身の防音室の写真を投稿する流れができあがった。

 防音室を使っている活動者たちの写真がバンバン投稿され、「こんなにみんな防音室を持っているものなのか !?」と驚く人が続出していたのが印象的だ。なかには防音室を自作している人たちの投稿もあり、その遮音・吸音技術のノウハウ共有も話題として広がっている。

 この流れの中で、様々なジャンルで活動する人の防音室の状況をSNSで見ることができたが、中でも目立ったのは、VTuberの防音室事情だった。VTuberにとって防音は、切っても切り離せない問題のひとつだろう。

VTuberにとって死活問題となる“防音問題” 配信中の声を防ぐための様々な工夫

 多くのVTuberが悩む「防音問題」。特に多くの配信者が考えるのは、普段の話し声をどこまで小さくできるかだろう。配信のゴールデンタイムは大体の場合が夜から深夜だ。近隣の住民が寝静まっている時間帯だからこそ、防音にはことさら気を使うことになる。

 加えてVTuberの場合は、声による「身バレ」も致命的だ。完全に音をシャットダウンするのは物理的に難しいとはいえ、できるだけ外に音が聞こえないようにする工夫は、活動の上で必須になってくる。

 人間の話す声は一般的に60dB(デシベル)と言われている。ささやき声だと30〜40dB、大きな声で80dB、叫び声になると90dBになる。衣服が擦れる音が40dBなので、ここまで下げることができれば、ほぼ周囲からは気にならないレベルになると言ってもいいだろう。

 先程話題に出ていた『OTODASU™Ⅱ DEKA FAN・吸音材あり』は、マイナス30dBの減衰効果が期待できる(Dr‐30)という記録が公式になされている(※1)。またヤマハが手がける防音室『YAMAHA セフィーネ』は単体遮音性能Dr-35と公式に記載されている(※2)。

 そして、島村楽器の防音にまつわるコラムでは、「防音室+家(部屋)=遮音性能」という計算式を出している(※3)。

 OTODASUを使用してDr-30、普通の家の壁でさらにDr-30だとしたら、30+30=Dr-60。配信の際に80dBの大きな声を出し続けていたとしても、漏れる音は20dB程度になり、ほぼ聞こえないと言っても問題ない音量まで下がる。VTuberやストリーマーの場合は熱のこもった会話をしたり、普通より大きなリアクションを取ったりすることも多いであろうから、このくらいの遮音性能が欲しくなるのもよくわかる。

 VTuberの中には歌を歌ったり、楽器演奏をする人も多い。そうなるとさらに、しっかりとした防音室が欲しくなるだろう。先程の島村楽器のコラムによると「楽器の音量は、バイオリン85dB、クラリネット90dB、ピアノ95dB、トランペット100dB」とのこと。熱唱している状態での歌の場合は80から90dBが一般的だ。ピアノ弾き語りの場合は大体95~100dBなので、ピアノまで入る大型かつ高性能な防音室が必須になるだろう。

 防音室を自作する場合は、遮音だけでなく吸音も非常に重要だ。甘舞しゅがーのポストでは、遮音材を敷き詰めた防音室をDIYで組み立てた後、さらに吸音材を壁全面に貼り付けて音を吸収している。どのくらい防音できているかを動画で見せてくれているので、こちらもぜひチェックしてみてほしい。ヘビーメタルの曲を爆音で再生しているこの実験動画では、特に防ぎづらい低音も他の部屋に漏れることはなさそうなくらい防音されているのがわかる。

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