キーワードは「つよかわ」と「AIアシスト」。生まれ変わったシャープの新スマホ、ちょっと良いかも。

シャープは国内向けのスマートフォン新製品『AQUOS R10』『AQUOS Wish5』を発表した。どちらも新たな機能を満載、デザインも強化されたこの夏話題のスマートフォンだ。
5色のカラバリもかわいい実力モデル『AQUOS Wish5』
AQUOS Wish5は実売価格3万円台を予定しているエントリークラスのスマートフォンだ。6.6型ディスプレイは画面の書き換え速度、リフレッシュレートが120Hzと前モデルより高速化され、SNSのタイムラインのスクロールもスムーズに行える。フロントカメラは800万画素で、パンチホール式になりより目立たなくなった。

背面は「Wish」シリーズ最多となる5色のカラバリが提供される。日本の色をモチーフにしており、淡い色合いが優しい表情を感じさせてくれる。チップセットにMediaTek Dimensity 6300を搭載するエントリークラスの製品ではあるものの、スマートフォンには必要最小限の機能で十分という人や、雅やかな淡色美を求める人にも向いた製品と言える。

本体サイズは約166 × 約76 × 約8.8mm、重量は約187g。樹脂ボディー製で比較的軽量なので手のひらサイズの小さい人にも持ちやすいだろう。バッテリー容量は5000mAhと一般的な大きさだ。

カメラは5010万画素をひとと必要最小限だ。超広角が欲しいところだが、日常的に風景や食事、お店で気になったもののスナップ撮影をするなら十分だろう。前モデル同様に本体のデザインは「miyake design」が監修、カメラ周りの非対称な自由曲線も特徴になっている。

5色のカラバリはそれぞれに和名が付けられており、水色:MISORA(み空)、ピンク:NADESHIKO(撫子)、緑:WAKABA(若葉)、白:YUKI(雪)、黒:SUMI(墨)だ。どの色も魅力的ではないだろうか?なお『AQUOS Wish5』は台湾など海外でも展開される。日本の文化を海外に伝える役割も果たしそうだ。

高性能カメラ搭載の上位モデル『AQUOS R10』
『AQUOS R10』は高性能かつ『AQUOS Wish5』同様に自然なデザインを取り入れた新世代の旗艦モデルといえる。ディスプレイは6.5型でピーク時3000ニトという明るさを持つ。シャープのIGZO OLEDを採用しており発色にも優れている。チップセットはクアルコムのSnapdragon 7s Gen 3を採用した。価格は約10万円からを予定している。

カメラはライカ監修の5030画素広角と、5030万画素超広角の2つを搭載。広角カメラのセンサーは新型となり、暗所や夜景撮影に強くなった。この2つに加え、フロントにも5030万画素のカメラを搭載。つまり3つのカメラすべてが5000万画素級という贅沢なカメラ構成になっているのだ。

本体サイズは約156 x 約75 x 約8.9mm、重量は197g。側面の電源ボタンには指紋認証センサーも内蔵されている。

『AQUOS R10』のカメラは本格的な撮影をしたい人にも適しており、暗い場所でも暗部のノイズを低減、ライトや空の星の輝きを引き立てた写真が撮れる。また14チャネルスペクトルセンサーにより様々なライト環境でも自然な色合いで撮影が可能だ。動画も鮮やかな撮影ができるDolby Visionシステムを搭載している。

本体のカラバリはカシミヤホワイト、トレンチベージュ、チャコールブラックの3色。表面はガラスで覆われ光沢感ある仕上げになっている。カメラ周りの非対称なデザインなどは『AQUOS Wish5』同様、miyake designによるものだ。

AI機能や「つよかわ」など、AQUOSならではの新機能が満載
『AQUOS Wish5』『AQUOS R10』はどちらも前モデルには無かった新機能が搭載されている。特に『AQUOS R10』はAI機能が強化されており、カメラ、生活アシスタント、さらにロック画面など様々なシーンでAIがユーザーをサポートしてくれる。
たとえば料理や書籍を撮影する時、スマートフォン本体が影となって写り込んでしまうことがある。最近のスマートフォンはその影をAI機能を使って消去できるが、『AQUOS R10』はわざわざ影消去操作を行わなくとも、AIが被写体にかぶった影を自動判別して消してくれる。常に仕上がりが完璧な撮影ができるのだ。

また通話のハイライト機能では、長時間の通話、あるいは録音ファイルから、内容のハイライトを地頭的にメモとしてまとめてくれる。来週のコンサートのことを友人と電話で1時間くらい話したあとで「そういえば何時に集合するんだっけ?」と思い出せないときでも、通話のハイライト機能なら「集合場所」「集合時間」「持ち物」など、会話の中で出てきたトピックだけを取り出し、さらにわかりやすいように見出しの写真を地頭的に付けて一覧で表示してくれる。

他にも迷惑電話のAI自動判別による自動音声応答や、グーグルのかこって検索なども使える。さらにSIMフリーモデルのみで使える『glance ai for AQUOS』はAIの新たな可能性を見せてくれる。顔写真を撮影後、性別や体型などを選び、つづけて表示されるファッションの好みをいくつか選ぶと、生成AIがそれに応じて実際のファッションブランドの洋服を着た自分の写真を生成してくれる。写真は複数パターンが自動生成され、毎日入れ替えて表示してくれる。なおこの機能はSIMフリーモデルだけに搭載予定だ。

海外でサービスされている事例では写真に表示されている洋服を実際にオンラインで購入することも可能だ。AIが勝手に作り上げた洋服ではなく、実際に販売されている製品を着せ替えするように表示し、それを購入できるというのは生活に密接したAI機能と言えるだろう。

『AQUOS Wish5』の新機能も注目だ。緊急時に本体を振るだけで大きな音の警告音の発信と緊急連絡先に自動通話とSMSによる場所通知までしてくれる防犯アラート機能を搭載。アプリを起動することなく非常時に対応できる。主に子供をターゲットにした機能であるが、一人暮らしの人などで帰宅が夜遅いユーザーなどにも使える機能だろう。

また「つよかわ機能」である耐コンクリートの落下耐性、MILスペック対応、ハンドソープ洗浄やアルコール除菌ふき取りも可能な機能に加え、IPX9の防水に対応。水道水の40倍の圧力の高圧水や80度の高温水にも耐えられる。ラフに扱っても本体が壊れない、なかなか丈夫なスマートフォンなのだ。

発売日は『AQUOS Wish5』が6月下旬以降、『AQUOS R10』は7月上旬以降となる。日本に加えグローバル展開が予定されており、台湾、シンガポールでも両モデルは発売予定、インドネシアでは『AQUOS R10が』登場予定だ。発売後はぜひキャリアの店舗や家電量販店で実機を試してほしい。

◯参考情報
https://jp.sharp/k-tai/























