連載「#bienoZ世代インサイト」第9回
Z世代は積極的に学校でChatGPTを使っていたーー大学生たちに聞くリアルな“生成AI事情”

“推し活”にもChatGPTが活用できる世の中に?
ーーChatGPTを使っているなかで、問題点はありますか?
凜乃:わたしは、同じ大学に通っている友人たちとカフェの起業をやっているので、さまざまなカフェに営業メールをすることがあるんです。カフェの営業は未経験なので、「大学生ですけど頑張ります!」と熱意を伝えるしかないんですね。最初は、ChatGPTにメールの内容を考えてもらっていたんですけど、それだとちょっと完璧すぎるというか。どうしても、マルチ感が出ちゃって。「大学生って言ってるけど、本当?」みたいな。
bieno担当者:それ、分かる! 企画書を作るときとか便利だし、綺麗にまとまった文章にはなるけど、完璧すぎて見過ごされちゃいそうだなと思うことがある。やっぱり、人間が書いたものの方が、熱意が伝わるのかな? って。もしかしたら、わたしの頼み方がよくないのかもしれないけど。
沖:わたしも、芸能活動をするなかで個性が大事だなと感じる場面がよくあるんです。だから、オーディションのPRの叩き台をChatGPTに作ってもらうことはあるけれど、自分の個性も出していかなきゃな……って。
bieno担当者:あと、ChatGPTって雑な依頼をすると「もうちょっと詳しく教えてください」って返ってくるじゃないですか。会社の子だったら、「分かりました!」って言ってくれるけど、ChatGPTの場合は素直というか。分からないことはちゃんと分からないって言ってくるんですよね。だから、「あっ、わたしの依頼の仕方ってよくないんだな」とか、「噛み砕いて話さないと伝わらないんだな」とか。ChatGPTに学ばせてもらってる(笑)。
凜乃:人間が教えてくれないことを教えてくれるChatGPT!
bieno担当者:そうそう。フラットに返してくるから、「たしかにそういう疑問出てくるよな〜」って納得できるんだよね。
ーーあとは、創作に使っている人も多いですよね。bienoさんが実施したインタビューでも、「歌詞の作成」は3位にランクインしていました。
凜乃:たしかに、よくYouTubeショートで流れてきます! ChatGPTで作った歌とか!
bieno担当者:作曲ができる人が、歌詞を作ってもらって〜みたいなことは多そうですよね。
ーーでは、最後にChatGPTにもっとできるようになってもらいたいことを教えてください。
凜乃:いまのChatGPTはおもに文面でやり取りをしていますが、声をメインにやりとりをするようになってもおもしろそうだなと思います。そしたら、面接練習とかも付き合ってもらえそうだし!
沖:わたしは、時事的なものを検索できるようになったらいいなと思います。
bieno担当者:あまり個人情報を入れすぎるのはよくないかもしれないけど、たとえば大切な人が亡くなったとき、ChatGPTにトーク履歴と関係性を送ったら、その人のキャラになって返信をくれるとか。そしたら、寂しさが埋まるかな? って。そういう機能は、推し活にも使えそう!
沖:わたしの母の友人で推し活にハマっている人がいるんですけど、実際にそういうアプリはあるらしいですよ。朝起きたら「おはよう」ってメッセージか届いたり。本当に電話しているような画面が出てきたりするらしくて。
bieno担当者:やっぱ、需要がありそうだよね。ちょっと危険な気もするけど……。そう考えたら、わたしたちが知らないChatGPTのライフハックってもっとたくさんあるはずなんだよね。
凜乃:たしかに、使い道が多すぎて分からなくなっている部分もあるかも。
bieno担当者:そこを学んでいけば、生活がもっと便利になっていくんだろうなと思います。





















