はみだし者だらけの宇宙船に飛び乗り、銀河最強の傭兵を目指せ 適度なユルさが愛おしい『CONCORD』プレイレポート
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群雄割拠のFPS業界に、新たな1ページが刻まれようとしている。かつて『Destiny』の開発に携わっていたメンバーが在籍するディベロッパー「Firewalk Studios」が開発し、Sony Interactive Entertainmentが販売する新作ヒーローシューター『CONCORD』が、遂にローンチした。
本作は比較的狭いマップで5vs5のPVPシューティングを楽しめるオンライン専用タイトルだ。特殊能力を互いに撃ち込みあうド派手なバトルがウリだが、一方でアルティメットスキルに相当するものがなく、チーム間の密な連携も重要視していないところがユニークである。アーリーアクセスからサービス開始にかけて数日ほど本作を遊んだ感想を、この場でお届けしたい。
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個性豊かなクルーたちが織り成す、ドタバタSFストーリー
ゲーム部分を見ていく前に、まずはストーリーやキャラクターについてチェックしていこう。
本作はローンチ時点から16人のキャラクターが実装されており、誰もが個性的でかわいく、そしてカッコいい。心優しいリサイクル用ロボットから、皮肉屋な火の魔術師(筆者の推しである)、化学の天才に剛腕の戦士まで、一見するとバタ臭いようにも見えるが、きっと愛着を持つようになっていくはずだ。
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ゲーム内では最初から大量のロアがアンロックされており、この宇宙の経済圏や政治思想がどうなっているかが確認できる。ただの対戦シューターとして楽しむのではなく、多角的にIPを好きになっていきたいというオタク気質な方にオススメしたいポイントだ(一文が長くて読みにくいのが気になるが……)。
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ただでさえ読み切れないほどのロアが用意されているだけでなく、なんと毎週必ず短編アニメがゲーム内で観られるようにアップデートしていくことが、運営から約束されている。太っ腹を飛び越えて心配になるほどのコンテンツ量である。
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オーソドックスながら重すぎないFPS体験
PVPシューターとしてどんな味付けなのか、その点についても解説しておこう。
基本となるルールは、敵をキルすることでポイントを得られるモード「ブロール」、特定のゾーンを奪取した時間に応じてポイントを得られる「オーバーラン」、リスポーンが制限された状態で競い合う「ライバル」の3セットだ。それぞれのモードの下部に2つ細かくルールの異なった遊びが用意されている。
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こうしてみるとモードは多く見えるが、「ブロール」は単純な撃ち合いなので戦略性は薄く、「ライバル」に至ってはほとんどマッチングしなかったので、現状は「オーバーラン」を積極的に遊ぶことになるだろう。
キャラクターたちはそれぞれの保有するスキルや、移動能力に応じて大まかに得意とすることは分かれているが、ロールが制限されているわけではない。遊撃に長けているキャラクター5人で固めて、一気にゾーンを取りに行くことも可能だし、逆に攻守上手くバランスを取って正面から戦うことも可能だ。
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一発で展開をひっくり返すようなアルティメットスキルが存在せず、コール(ボイスチャットなどを繋いでチーム全体を動かす命令を送り合うこと)を起点としたチームアップ戦術などもまだ見つかっていないようなので、のんべんだらりとした責任感の無い撃ち合いや、ひとりの活躍で窮地をひっくり返す楽しみがある。
しかし、現時点においても、敵チームが出してきたキャラクターを見てからその有利なキャラクターに変更して戦う、いわゆる「カウンターピック」は重要だと感じた。
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キャラクターの持つ武器やスキルは固定なので、必ず優劣がある。敵チームの情報を味方に共有するスキルを持つキプスでは、動く壁であるスターチャイルドをひとりで倒すのは難しい……といった具合だ。相手に合わせて臨機応変にピックを変えるのが求められるわけである。そういう意味でも、全プレイヤーがロールに固定されていないのは良いことだと感じた。
また、このカウンターピックを促す「クルーボーナス」という概念が大変面白い。これは全キャラクターに付与されている固定のパークであり、そのキャラクターを選択してリスポーンしたあとに適用される。
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その内容は、リロード速度上昇や、移動速度上昇といったものだ。ひとつひとつは微々たるものだが、これらをリスポーンごとに上手いこと分散させて取得していくことで、あらゆるボーナスを載せられるのである。
今後、鉄板の戦術が編み出されて、既存の対戦FPSに似通ったプレイフィールになっていく可能性は否定できないが、現時点では「Call of Duty」シリーズや「Destiny」シリーズのPVPのソロワーク感と、『Overwatch 2』に代表されるチームシューター成分が良い塩梅でミックスされており、カジュアルかつアグレッシブなゲームになっていると感じた。
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ひとりでも楽しい! 大量のソロチャレンジ
クルーボーナスの観点から、より多くのキャラクターを使用できたほうが楽しめるので、なるべくなら推しのキャラ以外にも挑戦できたほうがいいが、それをさらに促すのが一人用モードである「タイムトライアル」だ。
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こちらは『Titanfall 2』のチュートリアルステージにあったガントレットのようなもので、的を破壊しながら、特定の行動を取ってタイムボーナスを稼ぎ、最速でルートを突破するのを競うモードである。
まだ5人分しか用意されていないが、いきなりマルチプレイに飛び込むのは気が引けるという方は、ここでじっくりとキャラクターの動きを叩き込んでから挑むと良いだろう。そうでなくとも、意外とこのモードだけでも遊べるほどには、コースが面白い作りになっていた。
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以上『CONCORD』のプレイレポートをお届けした。ここにきてチームシューターが出揃い、どのタイトルが覇権を握るのか予想しづらい“戦国時代”に突入しつつある。筆者としては、このほどほどにユルくて、キャラクターたちも愛おしい『CONCORD』が、末永く遊ばれることを祈っている。
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