満を持して登場した『Nothing Ear (a)』イエローをレビュー ポップな新顔の実力とは?

『Nothing Ear (a)』イエローをレビュー

 イギリスのロンドンを拠点とするデジタル機器メーカー・Nothingから、4月22日に最新ワイヤレスイヤホン『Nothing Ear (a)』が発売された。

 これまでのモノトーンを軸としたカラー展開から印象をガラリと一新した、ビビッドな新色・イエローが登場。スマートなANC(アクティブ・ノイズ・キャンセリング)やケース込みで最大42.5時間の連続再生など、機能面は充実させつつも、価格は14,800円(税込)に抑えられている。Bluetooth接続でのハイレゾストリーミングにも対応し、音質面にも妥協なく優れたコストパフォーマンスが実現されている。

 個人的にうれしかったのはやはり、ブランドの新たな方向性を示唆するイエローカラーの華々しいデビューだ。内部テクノロジーが見える“透明性”を意識したデザインを踏襲しつつ、遊び心と高いファッション性を両立。所有欲を満たし、どこへでも連れ出したくなる存在だと感じた。

“魅せるイヤホン”のニューフェイス誕生

 サンプルをお借りしたイエローの『Nothing Ear (a)』は、パッケージカラーも鮮烈。イヤホン本体が大きくプリントされていて、売り場に陳列されていたら目を奪われてしまいそうだ。

 セット内容は、充電用のケースにイヤホン本体、Type-Cケーブルや取り扱い説明書など。付属のイヤーチップはS・M・L(Mは装着済み)で、着用感はある程度好みに合わせて調整できる。

 充電ケースと本体の透明感あふれるデザインは、Nothingの特徴的なスタイルを継承している。一方、鮮やかなイエローを効果的に使用したカラーリングは、目を引く新鮮さを提供してくれる。まさにロンドンから直送された、新しい“魅せるイヤホン”の誕生と言えるかもしれない。

 冒頭でもお伝えした通り、『Nothing Ear (a)』はケース込みなら最大42.5時間の再生が可能。日常使用には申し分ないロングライフっぷりも魅力だ。しかも、わずか10分の充電で10時間のリスニングができる。どんなに長い1日でも『Nothing Ear (a)』があれば、お気に入りの音楽と一緒に乗り切れるだろう。

本体は軽くても、ロングライフ&ハイレゾ対応

 イヤホンの重量は片耳わずか4.8gと軽量。例えるならおおよそ100円硬貨ぐらいの重さだろうか。充電ケース内部に近づけるとマグネットで吸着される仕組みなので、多少乱雑に入れてもうっかり落としてしまう心配はなさそうだ。使用感を快適にする工夫が、細かいところにまで施されている。

 軽さのおかげもあり、着用感は非常に良好。圧迫感がなく、多少動いてもズレにくかったので、ながら聴き用のイヤホンとしても優秀と言えそうだ。また、単体だとかなりビビッドな色合いに見えたが、耳に収まると肌の色と調和し、さりげなく周囲の目を引くファッションアイテムのような趣がある。

 ハイレゾ認証を受けた『Nothing Ear (a)』は、24bit/96kHzの高解像音質で、どんな音楽もリアルに再現。LDACコーデックもサポートしているので、Bluetoothでも高音質がそのまま楽しめる。

 ドライバーシステムには、同ブランドが手掛けてきた中で最新のカスタム11mmダイナミックドライバーを採用。振動板にはセラミックが用いられており、非常にクリアなサウンドを再現する。ジャンルを問わずまんべんなく楽曲を聴いてみたところ、繊細な歌声から力強いベース音までオールマイティに鳴らしてくれる印象だ。

 デフォルトの高音や低音が物足りないと感じたら、iPhone/Androidで利用できるアプリ『Nothing X』の出番だ。イコライザーを自分好みにカスタマイズしたり、低音をよりダイナミックに強調したりすることが可能になる。楽曲のジャンルに合わせて調整しているうちに、「これぞ!」という設定がきっと見つかるはずだ。

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